計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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pAメータ(ぴーえーめーた)

pA(ピコアンペア)程度の微少電流を測定する測定器。参考用語:微少電流計、フェムト・ピコアンメータ、エレクトロメータ、IRメータ 計測器情報:pAメータの製品例

PLD(ぴーえるでぃー)

(Programmable Logic Device)日本語で「プログラマブルロジックデバイス」と呼ばれることもある。購入後に使用者が内部の論理回路を作成できる半導体チップの総称。通常の半導体は製造後に内部の回路を変更することはできないが、PLDは書き換えることができる。そのためユーザ(論理回路の設計者)はその情報をPLDに書き込んで、自由な回路構成を作ることができる。小規模なPLDをSPLD(Simple PLD)といい、PAL(Programmable Array Logic)やGAL(Generic Array Logic)がある。大規模なものをCPLD(Complex PLD)、より大規模なものにFPGA(Field Programmable Gate Array)がある。いまやFPGAは大変普及して別格のロジックデバイスになったので、広義にはPLDの1種だが、独立して呼称されることが多くなった。

光半導体(ひかりはんどうたい)

(opto semidonductor) 2つの意味がある。従来は以下の1.だったが、最近2.の意味でも使われている。 1. 半導体の中で、電気信号を光信号に変換する発光素子、光信号を電気信号に変換する受光素子、発光素子と受光素子を組み合わせた複合素子を、「光半導体」と総称する。その種類と用途は以下。 (1)電流を光に変換する光半導体(発光素子) ①LED:照明、信号灯、ディスプレイ、電子機器のバックライトなどに使用。 ➁レーザーダイオード:DVDの書き込み、光ファイバ通信、3Dセンサなど。 ➂赤外線LED:テレビのリモコン、防犯カメラ、車両カメラなど。 (2)光を電流に変換する光半導体(受光素子)・・光の検出をするので、光センサとも呼ばれる。 ①フォトダイオード:カメラの露出計、光通信システム、分光器、暗視装置など。 ➁フォトトランジスタ:自動ドア、カメラ、スマートフォン、光電センサなど。 光デバイスをopto device(オプトデバイス)と呼んでいる。opticalは日本語では「光学」になるので、optical semiconductorは「光学 半導体」である。ここでいう光半導体は英語では、opto semidonductor。 光半導体に関する国内メーカの対応は様々。総合半導体メーカのルネサス エレクトロニクスは、2020年5月に光半導体事業(半導体レーザーとフォトダイオード)から撤退し、製造拠点である滋賀工場の生産ラインを停止すると発表した。光デバイス専業メーカの浜松ホトニクス(通称:浜ホト)は、2019年6月に光半導体事業の生産能力向上のため、浜松市の新貝工場に新棟を建設すると発表した。 2. NTTは次世代の基幹通信網として、オールフォトニクス・ネットワークのIOWN(アイオン)構想を2019年に発表した。光を電気に変換しないで光のままで処理することで、電気よりも高速・大容量を実現する。そのためのキーは「チップ内で(電気を使わず)光で処理をする」光半導体である。ここでいう光半導体は前述の受光素子、発光素子ではなく、光電融合デバイスを指す。NTTは、「従来の半導体上で電子回路が担ってきた情報のやり取りを光回路に置き換える」、電子が通る銅配線の代わりに「シリコンに光を閉じ込めて通す道、光導波路を形成する」研究を進めている(プリント基板に安価に光導波路が形成される未来を想定している)。 IOWNグローバルフォーラムには世界中の先端企業が参画している。インテルは光半導体(光集積回路)の研究に世界で最も注力している企業である。電子ではなく、従来よりももっと高速の光を使って情報を伝えて処理することで、「これまでにない超低消費電力、超高速処理で動く半導体」の開発が進んでいる。 2022年1月21日の日本経済新聞には以下の内容の記事がある。 NTTは「光の半導体」で限界突破し、電気から技術転換。半導体チップに「光」の通る回路を作り情報を処理する。 2024年1月30日には「経済産業省はNTTが主導する次世代の「光半導体」の研究開発に最大452億円を支援する」ことが報じられた。 2000年以降に、半導体のシリコン基板上に、光導波路、光スイッチ、光変調器、受光器などの素子を形成する技術が研究されてきた。シリコン基板上に受光器などを集積するので、シリコンフォトニクスと呼ばれる。NTTは光送受信モジュールを開発できたことを成果としてIOWNを発表した。インテルは2020年12月開催のIntel Labs Day 2020で、シリコンフォトニクスの研究テーマとして、従来のサイズから1000分の1に小型化した変調器を紹介した。シリコンのCMOS集積回路の製造技術は確立しているので、シリコンフォトニクスによる超高速・小型・低消費電力の光半導体は、比較的に安価な製造コストで実現できると考えられている。

ピコアンペアメータ(ぴこあんぺあめーた)

ピコアンペア程度の微少電流を測定する機器。略称:ピコアンメータ。略記:pAメータ。参考用語:微少電流計、フェムト・ピコアンメータ、エレクトロメータ、IRメータ 計測器情報:ピコアンペアメータの製品例

ピコアンメータ(ぴこあんめーた)

ピコアンペアメータの略記。pA(ピコアンペア)オーダの微少電流を測定する電流計(特殊なデジタルマルチメータ)。最近はpAよりもっと小さい電流測定になり、キーサイト・テクノロジーには「フェムト・ピコアンメータ」なる品名の製品もある。ピコアンペアメータは計測器メーカによってはエレクトロメータやIRメータとも呼ばれる。微少電流の測定と高い抵抗(絶縁抵抗)の測定は同じ原理である。ピコアンメータやエレクトロメータを電流計、デジタルマルチメータと同じ「電圧・電流・電力測定器」のカテゴリーに分類している計測器の解説書もあるが、用途は半導体の開発・検査なので当サイトでは「半導体測定器」の「微少電流測定器」に分類している。絶縁抵抗計の、高抵抗を測定する機能はエレクトロメータと同じだが、用途が違うため「回路素子測定器」に分類している(詳しくは用語のエレクトロメータを参照)。参考用語:微少電流計 計測器情報:ピコアンメータの製品例

微少電流計(びしょうでんりゅうけい)

(minutet ammeter、micro current meter) ピコアンメータ(pAメータ)などの、小さな電流を測定するもの。半導体の分野で使われる。キーサイト・テクノロジーのB2980Aシリーズの品名は「フェムト・ピコアンメータ」、「エレクトロメータ/ハイレジスタンスメータ」である。エレクトロメータの老舗である国産のエーディーシー(旧アドバンテスト)には「超高抵抗/微少電流計」という品名の製品がある。微少電流計とエレクトロメータ(高い抵抗の測定器)はほぼ同じ原理のため、小さな電流と高抵抗の測定を1台で行うことができる。 余談だが、電圧・電流・電力などの物理量はその大きさ(量)を「大小」で表現し、「多い、少ない」では表現しない(たとえば「大電流」「小電力」など)。そのため小さい電流は「微少」ではなく「微小電流」である。ただし、一般的な単語の意味としては「微小はサイズが小さいこと」で、「微少は量が少ないこと」である。そのため「微小電流」だとサイズが小さい電流、となるので「微少電流」のほうが正しいという考え方もある。「微小電流」と「微少電流」のどちらが正しいとはいえない状態である。計測器メーカの命名も両方があり、統一されていないので間違いやすい。大変面倒であるが各社が「微少」と「微小」のどちらを使っているかを確認しないと正式な品名を表記できない。たとえば、ケースレーは「微小信号」、エヌエフ回路設計ブロックは「微少信号」、小野測器は「微小容量トルク検出器」、エーディーシーは「微少電流計」である。当サイトはカテゴリー「半導体測定器」の中に「微少電流測定器」という項目をつくっている。 計測器の名称は、疑似呼(コールシミュレータ)の疑似と擬似交換機の擬似の2つがあり、メーカによって異なり、統一されていない。 minutet ammeterは「精緻な電流計」、micro current meterは「小さな電流のメータ」だが、微少電流計の英語訳なので、微少電流計が英語でどう表記されるかは不明。

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