ピコアンペアメータ
(pico ampere meter)
ピコアンペア(pA:一兆分の一アンペア、10の-12倍アンペア)程度の微少電流の測定器。電流計(アンペアメータ)はアンメータとも呼ばれることが多く、「ピコアンメータ」ともいわれる。「pAメータ」という表記も見かける。一兆分の一アンペアは大変小さい電流で、微少電流(または微小電流)と呼ばれる。
半導体は絶縁の度合いが重要なため、ごくわずかな電流の漏れを確認する必要があり、ピコアンペアメータが使われる。絶縁の度合いが高いのは高抵抗であることなので、微少電流計(ピコアンペアメータ)は高精度(高い抵抗値まで測定できる)抵抗計(絶縁抵抗計)と同じ機能といえる。半導体用に使われる高抵抗測定器をエレクトロメータと呼ぶ。微少電流計(ピコアンペアメータ)と高抵抗計(エレクトロメータ)は表裏の関係にある。半導体の進歩によってピコアンペアでは足りなくて、フェムトアンペア(fA、ピコのさらに千分の一)まで精度を上げたモデルもある(フェムト・ピコアンメータ)。
ピコアンペアメータは電流計なので、計測器の機種分類はマルチメータなどと同じカテゴリー「電圧・電流・電力測定器」かというと、「半導体測定器」に分類されることが多い。半導体用の特殊な電流計、ということである。半導体測定器の代表(半導体用の基本測定器)は半導体パラメータアナライザで、その2大メーカのキーサイト・テクノロジーとケースレー・インスツルメンツ(※)がピコアンペアメータの代表メーカである。DC~低周波の基本測定器メーカだったタケダ理研工業(現アドバンテスト)の計測器を継承したエーディーシー(ADCMT)は、半導体を含む電子部品用の電圧電流発生器ではトップシェアで、高抵抗計もつくっている。半導体分野に強く、高抵抗測定ができるということはピコアンペアメータがつくれることを意味する。国産のADCMTもピコアンペアメータをラインアップしている。
(※) Keithley Instrumentsは2012年頃にテクトロニクスに吸収され、すでに会社はないが、Keithley~A Tektronix Companyという表記で、従来からの赤字のロゴが健在で、ブランドとして存続している。
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