計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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DAkkS(だっくす)

Deutsche Akkreditierungsstelleの略。ドイツ認定評議会。ドイツの国家認定機関である。(フィッシャー・インストルメンツの膜厚測定、素材分析、材料試験、表面特性解析に関する用語集より)

D/Aコンバータ(でぃーえーこんばーた)

(Digital-Analog converter) D-A変換器ともいわれ、有限の2値(あるいは多値)のディジタル信号を連続的なアナログ信号に変換する電子回路をいう。

DAC(でぃーえーしー)

「DAコンバータ」の略記。デジタル(Digital)をアナログ(Analog)に変換する(Converter)部品のこと。「ADC(アナログデジタルコンバータ)」や「ADコンバータ」と記載されることも多い。「ダック」と読むとDAQ(データアクイジション、データ集録機器)になってしまう。地球温鈍化対策の一環として、2021年にはDAC(Direct Air Capture):二酸化炭素CO2を大気から直接回収すること、を「ダック」と呼称している。計測の用語としてはDACはダックではなく、そう読んだらDAQ(データ集録機器)のことで、間違ってもカーボンゼロの用語ではない。

DSP(でぃーえすぴー)

(Digital Signal Processor) デジタル信号処理に特化したマイクロプロセッサ(MPU/CPU)。デジタル信号処理とは、アナログをデジタルに変換して、デジタルで演算などの処理を行い、アナログに戻すことを指す。汎用のMPUでも同じ処理をすることはできるが、限られた時間内に高速にデジタル信号処理をすることに特化したMPUがDSPである。現在、デジタルで処理をしている電子機器は大変多いので、デジタルオシロスコープやFFTアナライザ、 パワーアナライザなど、DSPを搭載した計測器は多くなった。 メーカとしてはTexas Instruments(テキサス・インスツルメンツ、略記:TI)やAnalog Devices(アナログ・デバイセズ)が有名である。

DOA(でぃーおーえー)

(Dead On Arrival)到着時死亡。医療用語で「緊急病院に到着時にはすでに死亡していた」こと。計測器も「到着時動作不良・故障」のことをDOAと呼んでいる(特に海外メーカ)。メーカの出荷検査で漏れたのか、輸送時の振動や取扱いで不具合が生じたのか、理由はわからないことが多い。届いた計測器をユーザが使おうとしたが、電源が入らず起動しない、起動したがOSが立ち上がらない、など正常な動作が確認できず、受け入れ検査不良と判定されることがある。計測器は精密機器であるため、一定の比率で納入時不良が発生する。メーカの品質管理部門では納入時不良(DOA)の管理をしている。

D-subコネクタ(でぃーさぶこねくた)

(D-subminiature connector) コンピュータと周辺機器をつなぐケーブルに多く使われている、小型の多ピンコネクタ。ピンの外側を金属が囲み、嵌合すると金属で覆われシールドされる。たとえば、HDMIなどが普及する前の古いモニタ(ディスプレイ)のコネクタは15ピン、セントロニクスやRS-232Cのプリンタは25ピン。Wikipedia(ウィキペディア)の記述から要点を抜粋すると、「D-subminiature(ディー・サブミニチュア、通称: D-sub)コネクタは、2~3列に並んだピンコンタクト(ソケットコンタクト)がアルファベットのDの字に似た形状の金属シールドに囲まれていることが語源。 アメリカのキャノン社が1952年に開発した。」。 D-subコネクタが作られた当時は大型コンピュータの黎明期で、十分にsubminiature(超小型)だったと推察するが、今やパソコンや携帯機器など小型の電子機器の普及でモニタのコネクタはより小型のHDMIなどが主流になっている。現在はAmphenol(アンフェノール、略称:AMP)社の角型コネクタが代表的。そのため、「アンフェノールのコネクタ」、「AMPの15ピン」などと呼ぶ人もいる。 表記は「Dサブ」もみかけるが、この表記では由来のD-subminiatureを推測するのは困難で、時代とともに名称が簡略化され、語源はわからなくなることを示している。

DC(でぃーしー)

(Direct Current ) 翻訳すると「直流」。ただし、日本語でもDCは良く使う。DC電圧、DC電源、DCカレントプローブ、クランプオンAC/DCハイテスタ、などなど。DCと対になるのがAC(Alternating Current、交流)である。 テクトロニクス の冊子「オシロスコープのすべて」(2017年発行)では以下の解説がある。 「DC:一定の電圧と電流を持つ信号。オシロスコープの用語としては、信号カップリングの種類を表すときなどに使用する。」 これは入力カップリングやトリガカップリングのことである。 電気では直流だが、DCは各種の略記に使われている。 Defined Contribution:確定拠出年金(決まった拠出額の翻訳) Distribution Center:在庫型ゼンタ(物流用語) District of Columbia:コロンビア特別区(ワシントンDCのこと) Dreamcast:セガ・エンタープライゼスの庭用ゲーム機。略称がDCやドリキャス

DC-ACインバータ(でぃーしーえーしーいんばーた)

(DC-AC inverter) 直流(DC)を交流(AC)に変換する機器。パワーエレクトロニクス機器の普及によって、単にインバータと呼ばれることも多い。一般にACをDCに変換することをコンバート(convert)、反対にDCをACに変えることをインバート(in-convertの略)という。日本で普及しているエアコンは省エネ型で、内部にはパワー半導体によってDCからACを作る機構(インバータ)が多く採用されている。最近普及している電気自動車はインバータによってモータを駆動して走行している。EVなどの電動車ではエンジンの代わりにバッテリ(リチウムイオン2次電池など)とインバータ、モータが重要な装置である。 DC-ACインバータの反対の機能があるのがAC-DCコンバータである。

DC-DCコンバータ(でぃーしーでぃーしーこんばーた)

(DC-DC converter)直流(DC)の電圧を変える機器。直流電圧を昇圧(高くする)・降圧(低くする)する電圧変換器。自動車の電動化によって、自動車内に多く使われている。略して「DDコン」とも呼ばれる。

DDコン(でぃーでぃーこん)

DC-DCコンバータの略称。直流(DC)の電圧を昇圧・降圧する変換器(機器・部品)のこと。

DDoS(でぃーどす)

(distributed denial of service attack) 分散サービス拒否攻撃。標的となるコンピュータ(サーバー)に対して複数のマシンから大量の処理負荷を与えることで、サービスを機能停止状態へ追い込む手法をDoSというが、これを発展させて攻撃元を分散させ防御を難しくしたのがDDoS攻撃。セキュリティ関連用語。

dBfs(でぃーびーふるすけーる)

フル・スケールに対するデシベルで、パワー・レベルを表す単位。内容により表示画面のフル・スケール、またはA/Dコンバータのフル・スケールとなる。(2009年9月発行のテクトロニクスの冊子「リアルタイム・スペクトラム解析のすべて」より)

dB(でーびー)

デシベルの単位表記。物理量の比を示す単位にB(ベル)がある。ベルを1/10した単位がdB(デシベル)。bel:アレクサンダー・グラハム・ベルから命名。ある基準値に対して常用対数のX乗である値をX[B](エックス・ベル)と表記する。2つの値YとZの比が10のX乗のとき、X[B]である。電気の世界では小さな値から大きな値までを扱うので、何倍かを対数で表す。周波数特性(横軸:周波数、縦軸:利得)をlogスケールの目盛りでプロットして、低い周波数から高い周波数まで広い範囲を示すように、何千倍もの比較を少ない数で表せるのがベルの特長である。音の強さ(音圧)や、電圧、電力など、パワーとよばれる値はほとんどデシベルが使われる

dgt(でじっと)

確度の仕様で使われる略記。デジタル表示する測定器の最小桁の数値のこと。dgtはdigitの略で数字を表す。±Bdgt(Bは一桁の整数)と表記して、読み取り値(rdg)に±Bを加えた誤差が確度になる。詳しくは用語「確度」を参照。

digit(でじっと)

翻訳すると「桁」。計測器では、デジタル表示の場合、最下位の桁の1カウント分を意味する。読取り値(表示値)と合わせて計測器の精度、誤差を表現する時に使われる(詳しくは用語「確度」の解説を参照)。たとえば「±1digit」は最後の桁にデジタルカウントの誤差が1カウントあることを意味する。デジタルの表示値が 100.0Vのときは、精度は999.9V~100.1Vになる。つまり0.2Vの誤差がある。表記は「dgt」もある(計測器のカタログでは電圧などの測定確度の項目にdgtの略記が使われることが多い)。 日本アビオニクス株式会社の「赤外線や工業計測器に関する用語」ではdigitの例を次のように解説している。「入力値:20(mV)、最小分解能:1(μV)、測定確度:±0.05%rdg±4digtのときの誤差は、±0.05%rdg:20×10E-3×0.05×10E-2=10E-6(V)、±4digt:4×1×10E-6=4×E-6(V)より、±(10+4)E-6(V)が誤差となる。」 digitは元々「指」の意味があり、指を使って数を数えることから、数字や桁を表すようになったといわれる。「数で表現できること」をdigital(デジタル)と呼ぶのは「指で数える」ことからきている。デジットはデジタルの語源になることばである。

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