計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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SDRAM(えすでぃーらむ)

(Synchronous DRAM)内部的には、従来のDRAMと同じだが、外部バスインタフェースとのアクセスが一定周期のクロック信号に同期してデータを出力するように改良されたDRAM。クロック同期することにより、高速アクセスが可能となった。66MHz、100MHz、133MHzなどがある。ICEのリアルタイムトレースでは、この同期アクセス方法を解析して、ニーモニック表示を実現している。(株式会社Sohwa&Sophia Technologiesの用語集より)

エミュレータ(えみゅれーた)

(emulator) 2つの意味がある。 1.何かの代わりになって動作する機器(日本語では擬似と呼ばれる)を広義にエミュレータという(シミュレータという場合もある)。たとえば高砂製作所のバッテリーエミュレータは電池の充電・放電と同じ状態の動作を実現する機器で、色々なパターンの充放電をつくることができる、擬似電池である(電池を充放電する機器を開発・試験するのに使われる)。1980年代にNTTがISDNサービスを開始すると、多く使われた通信計測器である擬似交換機は交換機の代わりをするエミュレータである。 2.インサーキットエミュレータ(In Circuit Emulator)の代表的メーカであったソフィアシステムズ(現Sohwa&Sophia Technologies)の用語解説では「エミュレータ:マイクロプロセッサ(MPU/CPU)の動作を代用してデバッグすること。 エミュレーションを行なうソフトウェア/ハードウェアを指す。」とある。エミュレータは「ICE(アイス)」と略記(呼ばれる)ことが多い。当サイトではカテゴリー(計測器などの機種群)として、計測器とICEに分類していて、ICEをさらにエミュレータとROMライタに分類し、エミュレータをさらにフルエミュレータとオンチップエミュレータ(ROMエミュレータやJTAGエミュレータなど)に分類している。 ロジックアナライザ(ロジアナ)やROMライタはその登場の初期からICEと併用されたが、ICEの主力がフルエミュレータからオンチップエミュレータに移行して市場規模が激減する過程で、ロジアナもその機能をミックスドシグナルオシロスコープに譲り、ほぼ生産中止状態になった。当サイトではロジアナは計測器に、ROMライタはICEに区分している。ICEの主流は(ROMライタではなく)フルエミュレータやオンチップエミュレータなどの「エミュレータ」である。つまり、ICEとエミュレータはほとんど同義である。 広義には擬似する機器全般を指すが、計測器でエミュレータというと1970年代から2010年頃までICEのことで、計測器のカテゴリーとして大きな市場規模だったので、本稿では計測器ではなくICEの分類にしている。

MSB(えむえすびー)

(Most Significant Bit)数値をバイナリで表現した場合の最上位ビット。または最上位バイト。(株式会社Sohwa&Sophia Technologiesの用語集より)

LSB(えるえすびー)

(Least Significant Bit)数値をバイナリで表現した場合の最下位ビット。または最下位バイト。(株式会社Sohwa&Sophia Technologiesの用語集より)

エンディアン(えんでぃあん)

(endian)複数のバイトデータを並べる順序を表すための用語で、並べる順番の違いによって、ビッグエンディアン、ミドルエンディアン、リトルエンディアンなどと呼ばれる。この配置は接続するCPUのデータとりこみ方式により異なる。元データ(4バイト):01234567の場合、ビッグエンディアン:01 23 45 67、ミドルエンディアン:23 01 67 45 あるいは 45 67 01 23、リトルエンディアン:67 45 23 。プログラマ(ROMライタ)は対象デバイスのバス幅に合わせた単位で書込みを行う。各社のROMライタのエンディアンの設定(標準)がどうなっているかは確認が必要。(東亜エレクトロニクス株式会社 フラッシュサポートグループカンパニーの「書込みやプログラマに関する用語集」より。上記の用語集には16ビットバスのデバイスに書き込む場合の例が図解されている。)「バイトの順番」なので、エンディアンは別名:バイトオーダー(byte order)とも呼ばれる。

embedded(えんべでっど)

翻訳すると「組込み」。計測の世界で「エンベデッド」とは、組込みシステム(Embedded System)のこと。2010年代は組込み機器の総合技術展示会を指す言葉でもあった。2013年に一般社団法人組込みシステム技術協会がパシフィコ横浜で開催した組込み総合技術展(Embedded Technology)は、出展分野・展示会出展企業の多さから、当時としては世界最大級の組込み技術展であった。世界中の主要なICE(アイス、開発支援装置、エミュレータ、デバッガー)メーカが出展し、国産ではYDC(横河デジタルコンピュータ)、ソフィアシステムズなどが大きなブースを構えた。Embedded以前にあった組込みシステム開発技術展(ESEC、イーセック)では、ミドルレンジのオシロの帯域が500MHzからGHzになり、I2Cなどの高速シリアル通信に対応するため、ICEと共に使われてきたロジックアナライザから、ミックスドシグナルオシロスコープ (MSO )に信号解析の主役が移行するなど、展示会場には新しい計測器が出展された。このようにESECやEmbeddedはICEを中心にした最先端の計測器を体感できる展示会を意味する言葉だった。2021年11月に組込みシステム技術協会がパシフィコ横浜で開催した「ET&IoT~産業DXを実現する要素技術と応用分野」という展示会では、第58回組込みシステム研究発表会を併設している。ソフィアシステムズは2013年にソーワコーポレーションに吸収され、現在は株式会社Sohwa&Sophia Technologiesであるが、定期発行しているMail Newsの冒頭には、「Embeddedシステム関連を中心とした当社の最新情報をお届けしているメルマガ」と書かれている(2022年4月現在)。

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