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- レイヤ(れいや)
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(layer)日本語訳は「階層」。主にプロトコル関連で使われる用語。インターネットなどの通信ネットワークは通信規約を階層ごとに規定している。各ハードウェアやソフトウェアは役割を担う階層(レイヤ)が規定されている。たとえばIPパケットを扱うルータなどの機器と、光伝送を行う伝送装置はレイヤが異なるのが普通である。たとえばケーブルテスタとプロトコルアナライザは評価(測定する)レイヤが違う。
- レイヤ1(れいやわん)
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(layer1) 通信機能を階層構造に分割したOSI参照モデルは第1階層(物理層)〜第7階層(アプリケーション層)の7階層で規定される。第1階層(物理層)をレイヤ1(ワン)と呼ぶ。「レイヤ1計測器」(layer1 tester)はケーブルテスタ、OTDR、IDテスタなどで、通信線路(銅線や光ファイバ)の接続状態や物理特性(導通、損失、反射などの物理的な数値)を測定する。第2階層(データリンク層)、第3階層(ネットワーク層)は「プロトコルアナライザ(プロアナ)」、「オンラインモニタ」で評価される。 つまり、レイヤ1(物理的に正しい接続がされている、損失などの物理量が規定通りであること)が確立された後に、レイヤ2(具体的な通信規約)が確立される、という具合に手順を踏んでレイヤ7(具体的に使用されるアプリケーション)までが行われることで、通信は成り立っている。すべての通信規格は階層モデルに照らし合わせて表現される。レイヤ1をL1と略記することもある。同様にレイヤ2の機能がある通信機器にL2スイッチなどがある。レイヤ1はphysical layer(フィジカルレイヤ、PHYレイヤ※)を翻訳して「物理層」と呼ばれる。レイヤ1試験のことを物理層試験とも呼ぶ。 計測器の品名からはレイヤ1テスタかプロアナかは判別しにくい例も多い。たとえば「ケーブルテスタ」という名称で、プロアナの機能があるモデルもある。計測器は品名(名称)からは機種群や機能が特定できず、他社の同等品を探し当てることが素人には難しい。ユーザの仕様に合った計測器の機種を選定する作業は、広範な計測器の知識がある専門職の仕事である。元来、計測器は素人が取り扱うことは難しいが、近年は計測器の基礎知識がないユーザが増えている(以下の参考記事「アンリツのインタビュー」が詳しい)。 (※) physical(フィジカル)は「物理的な」という意味だが、OSI参照モデルの物理層の意味ではPHY(ファイ)という表記で通信規格になっている。モバイル機器向けの規格である「MIPI(ミピー)には、物理層によって規格が異なるA-PHY(エーファイ)、D-PHY(ディーファイ)などがあり、伝送速度や伝送距離が異なる。それぞれ適した用途(A-PHYは車載ネットワークに使われるカメラやセンサなど、D-PHYはスマートフォンなどのIoT機器)で使われている。
- レシーバ(れしーば)
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(receiver)有線・無線通信で受信機や受信部品のこと。受信データはRx( Received data 小文字のxはデータの意味)と略記される。レシーバ(受信機)をRxと記述している例もある。
- レベル計(れべるけい)
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(level meter) 主に2つの意味がある。 1.通信回線内の信号の電圧レベルを測定する測定器。1980年頃まで電電ファミリーの アンリツや安藤電気 がラインアップしていた。アナログの伝送路の評価に使われる。選択レベル計は、現在の「広い変調帯域幅をもつデジタル通信」で活躍するスペクトラムアナライザ(スペアナ)のように、アナログ通信時代には使われた測定器なので、スペアナの1種と解説している文献もある(TechEyesOnlineの記事【基礎と概要】スペクトラムアナライザ 第1回の2ページ)。アンリツの選択レベル計にはセレモなどがあったが、すべて生産終了している。通信工事用途の計測器をラインアップしている大井電気にはレベル計がある。 2.液体の高さ(液面のレベル)を測定する、計装の機器(工業計器、プロセス用途の計器類)である レベルセンサには静電容量式レベル計などがある。いくつかの方式によって名称が違うので、一括りにして「レベル計」と表記(呼称)している。 レベル計というと、アナログの通信計測器と、工場やプラントで使われる工業計器の2つがある。以前なら通信計測器のレベル計の方が圧倒的に市場規模が大きかったので、「レベル計といえば通信だ」と断言できたが、今は生産額が激減している。そのため現在では工業計器のレベル計のことを指しているという説明もできる。 上記以外にも振動計の1種に「振動レベル計」があり、リオンが複数モデルをラインアップしている。東京計器は超音波流量計だけでなく、電波レベル計なる製品もつくっている。
- レベルテストセット(れべるてすとせっと)
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(level test set) 安藤電気の電話機用測定器、形名AE-9310の品名(現在は生産終了)。前面パネルには2系統の入力端子(コネクタはバインディングポストで、バナナプラグを勘合)があり、INPUTとLOOPを選択できる。BON(擬似線路回路網)の選択や、SUPPLYのON/OFF、TERMINALのINT/EXTができる。帯域幅(band width)は4kHz~50kHzの範囲で4段階に、リターンロスは0.3kHz~3.4kHzを4段階に切替えるボタンがある。1秒、5秒、10秒の3つの平均化(アベレージング)を選択して結果を表示できる。測定結果は7セグメントLEDに「-65.6dBm」などの表示がされる(桁数は多くない)。背面にはGP-IBとプリンタ(セントロニクス)のコネクタがある。 AE-9310はテレホンユニットテスタ AE-9302/9303と併用されることもあった。AE-9302とAE-9310は安藤技報(1987年6月発行)で紹介されているので、1980年代の中頃の開発品と思われる。それまでNTTからのレンタルだけだった固定電話のコードレスホンが1987年に自由化され買い取りできるようになった。つまり電話機ユーザは自分の好みの電話機を使うことができるようになった。家電・通信機器メーカの多くがボタン電話機に参入し、秋葉原の電気街には多くの電話機が並んだ。安藤電気の電話機用測定器は多くの電話機メーカに販売され、固定電話機の開発・検査で使われた。 安藤電気は有線通信計測器を長らく日本電電公社(現NTT)に納めた(電電ファミリー)。プロトコルアナライザと光測定器ではシェアが高いが、電話機やFAX(ファクシミリ)、モデムなどの通信回線につながる端末機器の試験器も多くラインアップした。高周波(無線、RF)の技術はあまりなく、伝送速度がそれほど速くないデータ通信の測定器が得意だった。PCM関連の有線の測定器もアンリツと同等品をつくったが、高速のBERTS(ビット誤り率測定器、バーツ)やコールシミュレータはラインアップにない。2000年頃に横河電機に吸収され、光測定器は横河計測に現役で残っているが、電気の通信測定器はすべて生産終了している。現在ではモデムの試験器や、アナログ通信回線のレベル計などは、大井電気が継続している。
- レベル(れべる)
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(level) 電気計測器でレベルとは電圧や電力を意味することが多い。オシロスコープの最も重要な機能にトリガがあり、トリガレベルとはトリガを発動させる電圧値である。AM/FM放送やアナログ電話回線の試験に使われた必需品に選択レベル計がある。特定の周波数を選択して伝送線路の信号の大きさ(レベル)を測定する。ここでいうレベルの単位はdBで、電力である。スペクトラムアナライザの縦軸は各周波数成分のレベル(信号強度、電力)を表している。つまりオシロスコープなどの汎用測定器ではレベルは電圧、スペアナなどの無線通信(RFなど)の測定器では電力を意味する。 他方、計装の世界にはレベル計(液面計)と呼ばれる計測器がある。これは液体の高さ(液面のレベル)を測定する機器を指している。伝送交換装置用の通信計測器にも伝送線路の電力を測定する「レベル計」があり、大変に紛らわしいが、計装でレベルとは液体の高さ(距離・長さ)なので、単位はメートルである。オーディオ(音響)分野では音の強さや大きさをレベルといっている。環境測定では「騒音レベル」は頻繁に使われることばである。「振動レベル計」は振動計の1種で、多くのメーカの品名になっている。レベルレコーダは騒音や振動の記録用途のデータレコーダである。 このようにレベルは各種の物理量を意味している。各アプリケーションごとに電圧や高さなどを「レベル」と呼称するために、工業技術用語としての「レベル」は1つの物理量を示していない。つまり、その業界内(村人の間だけ)で通用していることばのため、文脈の前後からレベルが具体的に何を指しているかを判断することが肝要である。 一般にレベルとは、物事の程度、水準、段階を表している。能力の習熟度、品質の高低、ゲームの進行段階など様々に使われる。日常会話で「レベルが高い」とは、特定の基準において標準よりも優れた性能や能力を持っことの誉めことばである。測量では高さや水平(水平面)を指す。測量や建築の現場では、高さや水平、高低差を測定したり、水平基準を出したりする測量機器を「レベル」と呼んでいる。水平な高さの基準線を出すこと(水平墨、陸墨 ろくずみ)を「レベル出し」という。その意味では液面をレベル、液面計をレベル計と呼ぶのは自然である。計装(工業計器)のレベル計の方が、通信(伝送)のレベル計よりもメジャーといえる。ただし、一般の電気計測(アンリツなどの通信計測器)に慣れている電気計測器村の住人には、レベル計が測定するのは電力(dB)であり、決して高さ(m)ではない。筆者もその1人だが、横河電機で伝送器をつくる技術者には液面のことかもしれない。
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