計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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気圧(きあつ)

(atmospheric pressure)空気の重さのこと。標準気圧である1気圧は1013hPa(ヘクトパスカル)。気圧のことを大気圧とも呼ぶ。高度が高くなると気圧は下がる。たとえば500mの高さの山に登ると50hPa下がるといわれている。人間の耳の内部は気圧を敏感に感じ取るため、飛行機に乗るなど、高度が高くなると耳が鳴ることがある。

気圧計(きあつけい)

(barometer) 大気圧(大気の圧力)を測定する機器。別名:大気圧計(atmometer)。計測器としては物理量測定器の圧力計に分類されるが、気象観測機器でもある。気圧は天候変化を予測するために必須の測定項目のため、ほとんどの気象観測点で測定される。日本では気象業務法と関連法令により、公共的な気象観測には気象測器検定に合格した気圧計が使われる(※1)。 気圧計の種類は以下の4つ。また表示方法によってアナログ式とデジタル式がある。 1. 水銀気圧計 : 水銀の高さで気圧を測定する、古くからある方式。 2. アネロイド気圧計 : 内部を真空にした金属缶が気圧の変化で膨張・収縮することを利用。 3. 電気式気圧計 : 静電容量式(静電容量の変化を検知する方式)、ピエゾ抵抗式(シリコン製の素子が気圧変化で歪むと、電気抵抗の変化を検出する圧力センサを使用。この現象を「ピエゾ抵抗効果」といい、抵抗値の変化を電気信号に変換して気圧を算出する。圧力センサが電気信号を出力する方式。※2) 4. 自動気圧計 : 記録紙にペンで気圧の変化を自動記録する。自記温湿度計や自記記録計と似ている。 気圧計は計測器の圧力計の1種ではあるが、雨量計や積雪計などの気象観測機器にも分類される(風向計も計測器と気象観測機器の両方に分類されている)。気圧計は計測器メーカでは佐藤計量器製作所やテストー(testo)、ヴァイサラなどがつくっている。 (※1) 気象予報の民間最大手であるウエザーニューズは気象観測機器のソナテラProを販売している。気圧を含む7つのセンサで気温・湿度・風向・雨量などを観測できるが、気象庁の認定を受けた観測機器ではないので、気象庁が観測しているような気象データとしては使えないが、工事現場にユーザが設置して自衛のための気象観測に使用されている。 (※2) 圧力や振動を電圧に変換する電子部品をピエゾ素子(piezoelectric element、圧電素子)と呼ぶ。 気圧計は天候変化を予測する重要な指標なので、英語のbarometer(日本語:バロメータ)は転じて「物事の状況や状態を推測するための目安」の意味で使われている。ビジネスでは企業の「業績や経営状況」、健康では「食欲や睡眠の質」などがバロメータと呼ばれている。 atmospheric meter(大気中の/空気の/大気のメータ)を意味するatomometer(大気圧計)はbarometerと同義である。

基準接点温度補償(きじゅんせってんおんどほしょう)

温度計などに使われる温度センサである熱電対は、測温接点と基準接点との温度差で熱起電力が決定される。そのため測温点の温度を知るためには基準接点の温度も測る必要がある。その温度に相当する電圧を熱電対の起電力に加算し補正すること。(日本アビオニクス株式会社の「赤外線や工業計測器に関する用語」より)参考記事:記録計・データロガーの基礎と概要 (第2回)・・記録計/データロガーを利用する上での留意点として、基準接点補償について図解している。

気象観測機器(きしょうかんそくきき)

雨量計、風向風速計、積雪計など、「天気予報で発表されるような数値」を計測する機器のこと。環境計測の機器(日射計や微粒子測定器、騒音計など)のうち、日射計は気象関連計測器に含まれることもある。温湿度計(気象用)や気圧計は、温度計や圧力計に分類されるが、気象観測機器に区分されることもある。 株式会社YDKテクノロジーズ(旧横河電子機器、横河ウエザック)は気象観測装置で有名。ノースワン株式会社には風向風速計KADECがある。

気密測定器(きみつそくていき)

住宅性能診断に必要な気密を測定する機器。(=住宅気密測定器)

吸収(きゅうしゅう)

(absorption)[水分用語] 気体が液体や固体の中に(または液体が固体の中に)取込まれる現象。学術的な表現では「物質がある相から別の相へ移動する」と説明される。吸収と吸着を合わせて収着(sorption)と呼ぶ。固体や気体という相が違う界面で起きる現象。

吸着(きゅうちゃく)

(adsorption)[水分用語]吸収された物質が固体の表面にたまっている状態のこと。固体の内部まで移動した状態は収着(sorption)といわれる(または吸収と吸着を合わせて収着という)。水分に関する学術用語である。 

凝結物(ぎょうこぶつ)

[水分用語]凝結した物質、例えば液体状態の水あるいは氷。(「気体中の水分管理」の会社、株式会社テクネ計測の「湿度で良く使われる用語」より)

許容印加電圧(きょよういんかでんあつ)

(Allowable Applied Voltage)機器に入力可能な最大電圧のこと。計測器の大変一般的な仕様を規定する用語であるが、たとえば過入力に注意が必要なスペクトラムアナライザでは「最大入力レベル」という表現が普通で、「許容印加電圧」といういいかたはあまりしていない。「許容印加電圧」はFA、センサ、ひずみ測定などの分野で良く使われている。株式会社東京測器研究所の「びずみ測定用の変換器の用語」には「許容印加電圧(Allowable Exciting Voltage):変換器に有害な永久変化を生じることなしに連続して加え得る最大の電圧(V)」とある。

許容過負荷(きょようかふか)

(Over Load/Safe Overload/Maximum Safe Overload)仕様を超える永久変化を生じることなしに連続して加え得る負荷で、容量に対するパーセンテージで表す(株式会社東京測器研究所の「びずみ測定用の変換器の用語」より)。特性上、仕様を越える永久変化が生じることのない負荷で、定格負荷の百分率で表わす(日本アビオニクス株式会社の「赤外線や工業計測器に関する用語」より)。

許容曲げモーメント(きょようまげもーめんと)

(Allowable Bending Moment)変換器に有害な永久変化を生じることなしに加え得る最大曲げモーメント(kN・m)。(株式会社東京測器研究所の「びずみ測定用の変換器の用語」より)

距離計(きょりけい)

距離を測定する機器。レーザで距離を測定するレーザー距離計が有名。可搬型で通販サイトで販売している。メーカとしてはライカ(Leica)が有名だが、現場用の測定器を多くラインアップしている計測器メーカ(日置電機やカスタムなど)も製品を販売している。ニコン製品の名称は「ゴルフ用レーザー距離計」である。

近接拡大レンズ(きんせつかくだいれんず)

非接触温度計(サーモグラフィカメラ、サーモトレーサ、熱画像計測装置)の用語。微小物体の温度分布測定のため検出部に装着されるオプションレンズ。関連用語:広角レンズ。(日本アビオニクス株式会社の「赤外線や工業計測器に関する用語」より)

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