計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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PC直結型記録計(ぴーしーちょっけつがたきろくけい)

高速CPUや大容量DRAMなどの半導体の進歩と、通信技術の発達による高速・大容量の実現により、各種の分野でPCと直結したデータアクイジション機器への要求が高まり、2000年代に入ると、新しい技術を使ったPC直結型やペーパーレスの記録計が多く発売された。1950年代に国産初の自動平衡式記録計を製品化して、記録計のリーディングカンパニーを自負していた横河電機は、ペーパーレス化とともに、“新技術を使用した最新記録計”として「PC直結型レコーダ」を200年代に強力にPRしていた。モデルとしては、最大1600チャンネルが可能な拡張型のモデルDA100や、高速タイプのMX100で、現在に続く横河電機のデータロガーの源流の製品群である。ただし「PC直結型」という名称は2022年現在は死語で、ほとんど聞かない。現在は横河電機以外のメーカも含めて、PC直結型が当たり前になったからである。

PT(ぴーてぃー)

Potential Transformer の略。高電圧回路の電圧計測を行う場合に、絶縁した電圧を得るために使用する変圧器。

ひずみデータロガー(ひずみでーたろがー)

運送機器(自動車、鉄道車両、飛行機など)は多チャンネルで動ひずみを測定するため、ひずみ計測に特化したデータロガーが使われる。自動車の車載用には小型のモデル(16~32ch程度)が使われる。鉄道車両では計測器を車両ごとに1台置き、複数車両で同期して使うこともある。飛行機は最も測定点数が多く128chの場合も珍しくはない。 国産のひずみ計測器メーカの共和電業や東京測器研究所だけでなく、データロガーのメーカもつくっている。自動車業界では海外メーカのDEWETRON(デュートロン)、DEWEsoft(デューソフト)が、鉄道車両向けではドイツimc社のCRONOS(クロノス、CRONOS PLやCRONOS compact)が有名。国産のデイシー社のモデルは建設機械メーカが使っている。 ひずみデータロガーは、メインフレームと測定ユニットの構成のものが多い。ユニットの選択で多くのセンサに対応する。測定ユニットはセンサの微弱な電圧を増幅するアンプで、計測器本体で測定値の記憶ができ、直接PCに測定データを転送できるモデルが多い。車載用に計測器本体と測定ユニットを一体化して小型・軽量にしている機種もある。DEWEsoftやCRONOSという海外製品は計測後のデータ解析ソフトウェアが充実している。DEWEsoftはその名の通りアプリケーションソフトの名前でもある。CRONOSはimc社の有名なOSであるFAMOS(ファモス)が活用できる。ハードウェア構成や解析ソフトウェアなど、各社は顧客の需要にマッチした製品群をラインアップしている。 従来、この市場はデータレコーダ(テープに長時間の記録ができ、再生もできるレコーダ)が利用されてきたが、記録媒体であるテープが生産終了して、データレコーダの計測器メーカ2社(SONY関連会社とTEAC)はデータレコーダを製造中止にした(※)。それによってひずみデータロガーに置き換わりつつある。 ひずみデータロガーは多チャンネルひずみ測定が主眼だが、温度、電圧、振動などに対応したアンプ(やセンサ)が用意されているモデルもあり、ユーザが望む物理量測定を1台で済ませることができる。ただしひずみ測定が必要ない場合は、高額になりコストパフォーマンスが悪いので、使い方には注意がいる。 各社の製品名称は「ひずみデータロガー」ではなく、データロガー、レコーダ、動ひずみ測定器、などなので、素人には判別が難しい。国産のひずみ計測メーカ(共和電業、東京測器研究所)は動ひずみ測定器、海外メーカ(imcやDEWEsoftなど)はデータロガーと称しているが、両社製品は同じアプリケーションで使われるため、「動ひずみに特化したデータロガー」ということで「ひずみデータロガー」と筆者は呼称した。ただしこの呼称はまだ広く認知はされていない。小型でチャンネル数が少ないモデルにこの品名を付けているメーカもある(たとえばテック技販のPDL-06超小型データロガーは「ひずみデータロガー」と称している)。 (※)SONY関連会社は計測器(データレコーダ)から撤退し、会社も無くなったが、TEACは2012年に新製品WX-7000シリーズを発売してデータレコーダを継続している。

非接触電圧プローブ(ひせっしょくぷろーぶ)

メモリレコーダでもオシロスコープのような10:1や100:1の減衰機能付きの広帯域絶縁プローブが必要な場合がある。2017年頃から非接触電圧プローブが販売され、被覆したケーブルの上から交流電圧波形が観測できるようになった。防水加工などがされていて容易に電圧を測定できない部分の波形観測に便利である。参考用語:光絶縁プローブ 参考記事:メモリレコーダの基礎と概要 (第2回)の2ページ目・・メモリレコーダの周辺機器として非接触電圧プローブが紹介されている。 計測器情報:日置電機のSP3000 AC非接触電圧プローブ

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