2026/08/21
この記事は、2023年6月30日に公開した記事「車載ネットワークの歴史と規格概要~CANからLIN、FlexRay、CAN FDまで」を改版したものです。技術情報の追加や最新情報による内容の更新を行い、併せて、内容の整合を図るため文章の調整を行っていますが、一部、現在では異なる場合があります。今後も、技術の進化に合わせて、改版を行ってまいります。
今や、車両に搭載されているほとんどのECUに通信手段が搭載されています。2輪車でも中型大型車で採用が進んでいます。本稿では通信手段の中でも、日本や欧米で生産されている車両のほとんどに適用されている通信プロトコルCANを主に、導入されてきた経緯や現状について概説します。
始めに車両内ネットワークが導入された背景や歴史を述べてから、CAN規格の概要を説明します。CAN以外にLIN、FlexRay、CAN FDという現在導入されている主要な規格が生まれた理由や、特長、使用されるアプリケーションなども解説します。最後に今後の規格の動向と、評価用測定器の代表例を紹介します。
2026/05/27
2026年4月1日に施行された改正道路交通法※1により、16歳以上の自転車運転者に対し「青切符」制度(交通反則通告制度)が導入されました。信号無視、逆走、携帯・イヤホン使用、傘差し運転など約115項目が対象で、反則金(5,000円〜6,000円程度)が科されます。なお、飲酒運転は即「赤切符」の対象となります※2。ルールが厳格化された背景は、「単に取り締まりを強化する」ではなく、交通事故の実態では、自転車関係事故の割合や危険度はかえって増加しているからです。自転車も自動車と同様に交通ルールの遵守が求められます。本稿では、交通参加者※3が守るべき基本的な規範である道路標識と道路標示(路面標示)について概説します。まず、道路標識と道路標示の定義を明確化します。次に、道路標示と道路標識に関連する歴史を紹介します。そして、関連する法令を解説します。さらに、道路標識と道路標示に関する具体例、設置基準、各国の違い、道路標示(ライン)の勘違いしやすいことを紹介します。また、道路標識や道路標示に関連する技術(施工法、国道の番号、メロディーロード)及び、自転車に関連する道路標示・標識についても触れます。最後に道路標識や道路標示に関連する計測器を紹介します。
2026/04/28
自動車を構成する主な素材※1は、EV車を除いて、成分で分類すると金属、樹脂(プラスチック)、ゴム、ガラス、繊維、塗料ですが、自動車を動かすためには、自動車全体に対する重量の割合は低いですが、燃料やオイルを始めとした液体は不可欠です。燃料がなければ、エンジンを動かすことはできません。また、エンジンオイルが不足すれば故障につながります。つまり、自動車で使われる液体はエンジンの性能、信頼性、安全性に直接関係します。自動車は1900年初頭から大量生産が始まり、技術進化していますが、自動車の技術を支えているのは「液体の技術進化」と言えます。本稿では、自動車で使用される液体について解説します。まず、自動車で使われている液体の歴史について概説します。次に、液体について、色々な観点の分類(成分ごとの分類、用途別の分類、物理特性による分類、液体の搭載量)で整理します。そして、代表的な液体の成分(ガソリン、エンジンオイル、ブレーキフルード、エンジン冷却水、エアコン冷媒、ウォッシャー液、尿素水、グリス)について、成分や特徴を解説します。さらに、関連する技術として、石油精製プロセス、ピストンリング、ガソリンスタンド関連について触れます。最後に自動車で使われる液体に関連する計測器を紹介します。
2026/03/04
2025年11月19日~21日、東京ビッグサイト東4~6ホールでIIFES2025が開催されました。オートメーションに力点が置かれ、三菱電機、オムロン、安川電機などのFAメーカが大きな出展をする中、TechEyesOnline(TEO)は計測器に着目し、メーカ2社を取材し、その他メーカを写真で紹介します。パワーアナライザをシリーズ化してきた日置電機は、車載を視野にポータブルのPW4001を発売しました。モータ予知保全を軸電圧測定で行うなど、他社にはない特長を紹介します。PCオシロスコープの老舗、Pico Technologyはシリーズを増やしています。リアルタイムオシロスコープでポケットサイズからGHz帯域、高分解能/低ノイズ、8ch、またサンプリングオシロスコープで33GHzと、スタンドアロン同等のラインアップです。USBの性能向上によるPCオシロスコープの進化を伺いました。
2026/02/26
近年、自動車の駆動手段は多様化が進でいます。EV化(純電気自動車)への強い傾注から現実的な選択肢を採用する動きとなっています。多方向性への変化は様々な要因を挙げられます(私見ですが)、電池コストの高止まり、補助金終了による価格ギャップ、冬季性能の劣化、電力確保等々です。ただし、現時点の動向は純内燃機関※1への回帰ではなく燃料系の内燃機関が再評価されていると理解すべきです。その例として、EVの最重視から、電動化したエンジンとしてのHEVやPHEV※2、エコ燃料対応エンジン等々の採用が拡大傾向です。今回は、主に自動車用途として開発された内燃機関(以降エンジンと表記)の基本構造とは異なる「変わり種エンジン」を紹介します。なお、量産車への適用がなされず、研究開発に留まったエンジンも含まれています。また、紹介する変わり種エンジン以外にも多くの方式や構造が提案されています。変わり種エンジンを紹介する分類の観点については、重複する事項や他の分類に振り分けるべきではとの指摘があるかもしれないことを予め了承してください。
本稿では、まず、エンジンの基本的な種類について、往復運動と回転運動との観点で概説します。その後に変わり種エンジンを気筒配置、構造や燃焼方式の観点で紹介します。次に、今後の展望について、「内燃機関がなぜ今後も生き残るのか」、「EV時代に評価されるエンジン」について筆者の私見を述べます。紹介しきれなかった「変わり種エンジン」を紹介するサイトも記述しました。最後に変わり種エンジンに関連する計測器を紹介します。