計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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無線給電(むせんきゅうでん)

(wireless power supply、Wireless Power Transmission) 電力は通常、ケーブルで供給されるが、無線によってそれを行う技術のこと。小型の携帯電気機器(スマートフォンなど)ですでに実用化されている。自動車の電動化(EV車)に伴い、各種の研究(方式や使用する周波数)が行われている。たとえば共振方式ではコイルに高周波で大電力を流すことが模索されている。 別名:非接触給電、ワイヤレス給電。Wireless Power Transmissionを略してWPTと記載している文献もある。 2030年代には世界市場の規模は1兆5000億円といわれる。信号の伝送は無線化が進んだが、電力の伝送だけはケーブルによる有線通信である。そのため、メディアではパワーエレクトロニクス最後のフロンティアなどとも書かれて取り上げられている。2021年度に総務省は無線給電に使用可能な周波数帯域の拡大のために、電波法の改正を検討している。

無線LAN(むせんらん)

(wireless LAN) 無線通信によってデータの送受信をするLAN。別名、ワイヤレスLAN。Ethernet規格の一部である「IEEE 802.11b」で規定されたが、2000年代に無線LANの1種であるWi-FIが普及したため、現在ではWi-Fiは無線LANと同義。無線LANよりもWi-Fiの方が良く使われることばになった。たとえば、多くの家庭にはWi-Fiルータがあり、PCなどの情報機器と無線通信している。Wi-Fiルータは光ファイバやCATVなどの通信網でネットワーク(インターネットなど)につながっている。 LANは1980年代に銅線ケーブルを使い、建物内(限定された狭い範囲内)でネットワークを構築したのが始まり。1990年代の企業内へのOAパソコンの普及、インターネットの拡大によって、LANは企業内に広まった。その後、無線方式のLANが登場し、従来のLANは有線LANと呼ばれるようになった。従来のLANは設計開発や検証時にLANプロトコルアナライザを使用したので、LANアナライザというとプロトコルアナライザを指すことが多かったが、無線LANは無線の評価があり、無線機テスタのような「無線を使用する機器の、無線の総合評価」をする無線LANアナライザもある。そのため無線LANアナライザの範囲は広く、計測器の名称からはプロアナか無線機テスタか判別しにくい場合が多い。「無線LANテスタ」という呼称もあり、無線機テスタで無線LANに対応したモデルが各社から発売されている。LANケーブルメータ(ケーブルテスタ)は有線LANであることが名称から想像できる。 無線LANは2010年代に多くの電子機器に広がったため、無線通信測定器の雄、アンリツは「無線LANに詳しくない技術者でも使える」をコンセプトに、無線LANテスタMT8862A(品名はワイヤレスコネクティビティテストセット)を2017年3月に発売している。同社の形名でMTは無線機テスタ、ワンボックステスタを示している(2文字目のTはtesterからの命名といわれている)。つまり、MT8862Aは無線LAN用の無線機テスタである。 ハンドヘルドの無線LANテスタ、AirCheck G2はWi-Fiなどの接続試験ができるので電気工事会社で重宝されている。

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