計測関連用語集

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ネットアナ(ねっとあな)

ネットワークアナライザ(network analyzer)の略称。略記:NA。参考用語:VNA参考記事:アナライザあれこれ 第5回「ネットワークアナライザ」

ネットワークアナライザ(ねっとわーくあならいざ)

(network analyzer) 電子部品の伝送特性を測定する機器。略称:ネットアナ。ネットワークといっても、LANやクラウドのような通信網のことではなく、回路網のことをネットワークと呼んでいる。高周波の回路網に使用される各種の部品や回路システムの特性を評価する総合試験なのでアナライザの名称がある。 信号源を内蔵し、DUTに与えた高周波信号の反射波や透過波からSパラメータを求めることによって、DUTのインピーダンスや減衰量などを測定する。測定結果は伝送特性や位相特性などの周波数特性(f特)以外に、スミスチャートによる「複素インピーダンスの周波数による変化の推移」が表示できる(現在主流のVNAの話。スカラネットワークアナライザは振幅と位相の内、振幅しか測定できない)。DUTはアンプなどのアクティブデバイスやアンテナ、フィルタなど(パッシブデバイス)、様々な高周波部品である。DUTとの接続は各種の治具(テストフィクスチャなど)が使われる。DUTを接続する前に校正キット(ECalなど)を使用する。マイクロ波やミリ波などの「高周波の伝送理論」、たとえば特性インピーダンス、分布定数回路、定在波などを理解していないとネットワークアナライザは使いこなせない。 カテゴリーは回路素子測定器(LCRメータ、インピーダンスアナライザなど)やFRA(Frequency Response Analyzer、周波数特性分析器)に近い機種群である。扱う周波数はMHzからGHzの高周波になるので、RFの基本測定器であるスペクトラムアナライザやSGをつくっている計測器メーカが手掛けている。世界的にトップシェアはキーサイト・テクノロジーで、ローデ・シュワルツやアンリツもラインアップしている。最近はスタンドアロンではなくPC接続型のモデルも増え、USB計測器をキーサイト・テクノロジーなどが発売している。リアルタイムスペクトラムアナライザでRF分野に本格参入したテクトロニクスも小型のネットアナを発売し、MWE2017(2017年12月開催のマイクロウェーブ展)に出展している。 (計測器だけでなく)一般には「ネットワーク」というと通信やコンピュータが連想される。実際にプロトコルアナライザ(回線に通信されているデータ内容を見る測定器)で「ネットワークアナライザ」という品名の製品が、フルーク(現フルークネットワークス社)に以前あり(現在は廃止品)、大変誤解と混乱を招く名称だった。現在、通信の測定器で「ネットワーク関連測定器」というような表現をしている製品群があり、各種の通信規格を評価するが、このネットワークとネットアナは計測器の初心者には混同されやすい。 参考用語 ネットアナの用語一覧

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