2023/09/29
自動車の騒音は7大公害(大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音、振動、地盤沈下、悪臭)の1つとして挙げられます。自動車の普及とともに、大気汚染と並んで問題視され、累次に規制が強化されてきました。規制が導入された当初はエンジンや排気システムから発せられる騒音が規制の対象でしたが、近年はタイヤからの騒音も追加され、個々の発生源を抑制するだけでは規制値への対応が難しくなり、車両全体での対策が必要となっています。一方、自動車の電動化に伴い、エンジン車に慣れ親しんだドライバにとって、静粛な車両に物足りなさを感じていると思われます。その対策として、エンジン車に近い疑似エンジン音を発生するシステムが採用された車種もあります。
本稿では、最初に日本における騒音規制の背景や歴史を述べます。その後に、騒音規制の規範となっている国連の相互承認協定の概要や新騒音規制の主要な事項である「マフラ排気騒音」や「タイヤ騒音」などを概説します。あわせて、騒音評価の基本である「加速走行騒音」や「タイヤ騒音」などの測定方法を解説します。また、騒音規制に対応するための方策や「タイヤのラベリング制度」、騒音規制に関連する技術である「排気システム」や「排気干渉」などを紹介します。さらに、自動車交通環境の騒音対策についても概説します。最後に騒音規制に関連した計測器を紹介します。
2023/08/18
自技会 (自動車技術会) が主催する技術展、人とくるまのテクノロジー展 2023 名古屋 (Automotive Engineering Exposition、7/5~7) は今年から新会場Aichi Sky Expoで開催されました。計測機器は出展カテゴリー「テスティング」を中心に約30社あり、過去61回の展示会取材で、190社近くを紹介してきたTechEyesOnline (TEO) 取材班は、展示会レポートで取り上げていない興味深い3社の製品を今回も紹介します。組み込み機器市場で有名なDTSインサイトが生産ラインの車載向けデバイス用につくった自動プログラミングシステムは、フラッシュへの書き込みがオンボードからデバイス書きに移行するのを先取りリリース。パワーエレクトロニクス市場に先進的な製品を提供しているMywayプラスは、電動モビリティのモータ、インバータの開発・評価を短縮する提案。パワエレに特化したHILSと大容量500kWまで対応のインバータエミュレータ。産業界からスポーツまで幅広くハイスピードカメラを提供するディテクトで、低速域市場で高シェアの同社が高速度カメラ市場を俯瞰した解説を伺いました。
2022/05/25
TechEyesOnline取材班(TEO)は2022年3月16日(水)~18日(金)に東京ビッグサイト東ホールで開催されたスマートエネルギーWeek2022春展を回りました。省・創・蓄エネに関する技術・製品・サービスが出展する、世界最大級のエネルギー総合展です。今回はトップシェア企業3社を、製品紹介だけではなく、アプリケーションや業界動向も含めて取材しました。
2018/02/07
計測器・測定器に関する市場動向レポートです。IoTでは、加速度・照度・温度・圧力・ひずみなどを電気信号に置き換えるさまざまなセンサが重要な役割を果たします。センサの市場動向と特長を俯瞰しながら産業面のアプリケーションをみていきます。また、センサの開発に使用されている測定器についてもご紹介します。
2017/12/13
計測器・測定器に関する市場動向レポートです。インターネットを支える光通信ネットワークは、スマートフォンの普及やモノの通信サービス(IoT)などによりトラヒック量は急速に増えています。FTTHのアクセスネットワークで採用されているPON方式では、OLTやONUといった装置などから構成され、Ethernet系の通信方式により伝送されています。光デジタルコヒーレント方式などの次世代技術などにより高速化が検討されています。光通信ネットワーク技術の概要と測定ソリューションをご紹介します。