計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
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ISMバンド(あいえすえむばんど)

(ISM band)RF、マイクロ波などの無線周波数の電波を通信以外の工業、医療などの分野で使うこと。ITU(国際電気通信連合)によって周波数帯が確保されているが、運用は国ごとに違っている。ISMはIndustrial,Scientific and Medicalの略。なので「ISMバンド」を直訳したら「産業・科学・医療用バンド」。代表例はマイクロ波による加熱(いわゆる電子レンジ)である。 日本での事例としては電子レンジ(2.4GHz)、ワイヤレス給電(6.8MHz、920MHz、2.4GHz、5.7GHzなど)など。 ISMは無線通信の周波数なので、計測器としては27MHz、2.4GHz、などの信号発生器や増幅器が、RF/マイクロ波の高周波計測のメーカから「ISM用途」、と銘打って発売されている。つまりISMバンドに関連する計測器のカテゴリーは無線通信である。

IF信号(あいえふしんごう)

(Intermediate Frequency)日本語では「中間周波数」だが、IFという表記の方が良く使われている。無線通信システムの中で、信号の周波数を変換している中間段階の周波数のこと。 IFだとif(もしも)の意味もあるので、本解説のタイトルは「IF信号」にしている。

I/Qジェネレータ(あいきゅうじぇねれーた)

(I/Q generator) I/Q変調した信号の発生器。別名、I/Q変調信号発生器やベクトル信号発生器とも呼ばれる。無線通信用の信号発生器(SG)の1種で、デジタル無線通信の評価に使う。正弦波信号をI・Qデータによって変調して出力できる。直交座標でベクトル表示をするときの2成分をI(あい)、Q(きゅう)と呼んでいるため、「I/Q変調」と「ベクトル」は同じ意味で使われる。メーカによってI/QとIQの2通りの表現がある。I:In-Phase(同相)、Q:Quadrature-Phase(直交位相)。 IQジェネレータ(デジタル変調の信号発生器)とシグナルアナライザ(変調解析ができるスペクトラムアナライザ)の組み合わせが、現在のデジタル無線通信の評価の基本となっている(以下の参考記事、Keysight Worldが具体例)。品名はアンリツはベクトル信号発生器、ローデ・シュワルツはIQ変調信号発生器、キーサイト・テクノロジーはベクトル標準信号発生器などがあり、同じメーカでもモデルによって呼び方が違っている。 IQジェネレータの中には標準信号発生器との組み合わせで機能するモデルもある。横河電機 テスト&メジャメント事業部(現横河計測)が2000年頃に無線の通信計測器に参入したときは、標準信号発生器と併用するBaseband Signal GeneratorをデジタルIQ信号発生器と呼び、VB2000などのモデルがあった(現在はすべて生産中止)。 参考用語:I/Q信号

I/Q信号(あいきゅうしんごう)

(In-Phase/Quadrature-Phase signal) I/Qを翻訳すると「同相/直交位相」。携帯電話など、 現在の無線通信で主流となっているデジタル方式では、I/Q信号やI/Q変調はもっとも基礎の概念である。I/QまたはIQという表記が使われる。信号をベクトル表示する場合、直交座標ではIとQの2成分で表現することができる。具体的な計測器ではデジタル信号発生器にIQ出力の機能があるモデルが、移動体通信関連測定器として使われている。I/Q信号の信号発生器はI/Q変調信号発生器やI/Qジェネレータと呼ばれる。 IQだと知能指数(Intelligence Quotient)の意味もあるため、本解説ではタイトルを「I/Q信号」にしている。 計測器メーカの資料ではIQ(またはI/Q)は以下のように使われている。 ・デジタルIQ信号発生器(Digital IQ Signal Genelator)VB2000(横河技報2000年Vol.44) ・I/Q変調信号発生器R&S®AFQ100B (ローデ・シュワルツのホームページ) ・RF信号発生器MSG703によるIQ変調(マイクロニクスのホームページ) ・IQフォーマットは他のアナログ変調やデジタル変調よりも多くの情報を伝送でき・・(テクトロニクス「信号発生器のすべて」より) ・802.11axアナログベースバンドIQテストソリューション(キーサイト・テクノロジーのホームページ)

I/Q変調(あいきゅうへんちょう)

I:In-Phase(同相)、Q:Quadrature-Phase(直交位相)。別名「直交変調」とも呼ばれ、現在普及しているデジタル方式の無線(携帯電話など)の基本的な技術として使われている。IQという表記も多いが、知能指数と間違うため、当サイトではI/Qにしている。 デジタル変調方式では、アナログ変調のAMやFM、PMをデジタルにしたASK、FSK、PSKがある。各略記の「SK」はShift Keyingのことで、デジタル変調は(アナログのようにmodulationではなく)英語をカタカナ表記した「○○シフトキーイング」という日本語で呼ばれている(たとえばASKは「振幅シフトキーイング」)。 I/Q信号など、I/Qは多くのことばに使われる。I/Q信号の信号発生器はI/Q変調信号発生器やI/Qジェネレータと呼ばれる。

I/Q変調信号発生器(あいきゅうへんちょうしんごうはっせいき)

I/Q変調信号を発生する測定器。別名、I/Qジェネレータやベクトル信号発生器ともいわれる。現在の公共無線はデジタル変調がさかんに使われている。RFの基本測定器である標準信号発生器(SG)は、高精度な正弦波信号を発生する。ベクトル信号発生器はさらに、I・Qデータ(I:同相成分、 Q:直交位相成分)から正弦波信号を変調して出力する。直交座標でベクトル表示をするときの2成分をI(あい)、Q(きゅー)と呼んでいるため、IQ変調とベクトルは同じ意味で使われる。メーカによってI/QとIQの2通りの表現がある。 アナログの変調方式はラジオでおなじみのAM放送(AM変調)、FM放送(FM変調)だが、デジタル方式はASK(振幅シフトキーイング)、FSK(周波数シフトキーイング)、PSK(位相シフトキーイング)などがある。PSKにはさらに、π/4QPSK(よんぶんのぱいきゅーぴーえすけー)などがある。 主要計測器メーカはキーサイト・テクノロジー、アンリツ、ローデ・シュワルツの高周波無線(RF)3社。テクトロニクスもモデルがある。横河電機(現横河計測)は過去(日本に携帯電話メーカが10社以上あった2000年頃)につくっていたが撤退した。 参考用語:I/Q信号

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