I/Qジェネレータ
(I/Q generator)
I/Q変調した信号の発生器。別名、I/Q変調信号発生器やベクトル信号発生器とも呼ばれる。無線通信用の信号発生器(SG)の1種で、デジタル無線通信の評価に使う。正弦波信号をI・Qデータによって変調して出力できる。直交座標でベクトル表示をするときの2成分をI(あい)、Q(きゅう)と呼んでいるため、「I/Q変調」と「ベクトル」は同じ意味で使われる。メーカによってI/QとIQの2通りの表現がある。I:In-Phase(同相)、Q:Quadrature-Phase(直交位相)。
IQジェネレータ(デジタル変調の信号発生器)とシグナルアナライザ(変調解析ができるスペクトラムアナライザ)の組み合わせが、現在のデジタル無線通信の評価の基本となっている(以下の参考記事、Keysight Worldが具体例)。品名はアンリツはベクトル信号発生器、ローデ・シュワルツはIQ変調信号発生器、キーサイト・テクノロジーはベクトル標準信号発生器などがあり、同じメーカでもモデルによって呼び方が違っている。
IQジェネレータの中には標準信号発生器との組み合わせで機能するモデルもある。横河電機 テスト&メジャメント事業部(現横河計測)が2000年頃に無線の通信計測器に参入したときは、標準信号発生器と併用するBaseband Signal GeneratorをデジタルIQ信号発生器と呼び、VB2000などのモデルがあった(現在はすべて生産中止)。
参考用語:I/Q信号