2026/04/28
自動車を構成する主な素材※1は、EV車を除いて、成分で分類すると金属、樹脂(プラスチック)、ゴム、ガラス、繊維、塗料ですが、自動車を動かすためには、自動車全体に対する重量の割合は低いですが、燃料やオイルを始めとした液体は不可欠です。燃料がなければ、エンジンを動かすことはできません。また、エンジンオイルが不足すれば故障につながります。つまり、自動車で使われる液体はエンジンの性能、信頼性、安全性に直接関係します。自動車は1900年初頭から大量生産が始まり、技術進化していますが、自動車の技術を支えているのは「液体の技術進化」と言えます。本稿では、自動車で使用される液体について解説します。まず、自動車で使われている液体の歴史について概説します。次に、液体について、色々な観点の分類(成分ごとの分類、用途別の分類、物理特性による分類、液体の搭載量)で整理します。そして、代表的な液体の成分(ガソリン、エンジンオイル、ブレーキフルード、エンジン冷却水、エアコン冷媒、ウォッシャー液、尿素水、グリス)について、成分や特徴を解説します。さらに、関連する技術として、石油精製プロセス、ピストンリング、ガソリンスタンド関連について触れます。最後に自動車で使われる液体に関連する計測器を紹介します。
2026/03/31
航空機※1は、人類が「空を飛びたい」という夢をかなえたモビリティ※2です。ライト兄弟の初飛行から今日に至るまで、航空機を支える技術は空力、エンジン、材料、電子制御、航空システムなど、あらゆる工学領域の経験や知見によって進化しました。また、昨今の電動化技術進化やドローンの普及により、近年は単なる「移動手段」ではなく、移動を主軸とした社会システムや新たな価値を創造しています。
日本の空には毎日5,000機以上の航空機が飛んでいます。種類は飛行機、滑空機(グライダ)など様々です。本稿では、主として固定翼の航空機について概説します。まず、航空機の歴史について、誕生するまでの黎明期から、ライト兄弟の初飛、その後の技術革新の過程を紹介します。その後に、飛行機に関する工学について解説します。「なぜ飛行機は飛ぶことができるのか」、機体の構造(方式、ジェットエンジンの仕組み)、さらに航空機を支える主要な技術について解説します。最後に航空機に関連する計測器を紹介します。
2026/02/26
近年、自動車の駆動手段は多様化が進でいます。EV化(純電気自動車)への強い傾注から現実的な選択肢を採用する動きとなっています。多方向性への変化は様々な要因を挙げられます(私見ですが)、電池コストの高止まり、補助金終了による価格ギャップ、冬季性能の劣化、電力確保等々です。ただし、現時点の動向は純内燃機関※1への回帰ではなく燃料系の内燃機関が再評価されていると理解すべきです。その例として、EVの最重視から、電動化したエンジンとしてのHEVやPHEV※2、エコ燃料対応エンジン等々の採用が拡大傾向です。今回は、主に自動車用途として開発された内燃機関(以降エンジンと表記)の基本構造とは異なる「変わり種エンジン」を紹介します。なお、量産車への適用がなされず、研究開発に留まったエンジンも含まれています。また、紹介する変わり種エンジン以外にも多くの方式や構造が提案されています。変わり種エンジンを紹介する分類の観点については、重複する事項や他の分類に振り分けるべきではとの指摘があるかもしれないことを予め了承してください。
本稿では、まず、エンジンの基本的な種類について、往復運動と回転運動との観点で概説します。その後に変わり種エンジンを気筒配置、構造や燃焼方式の観点で紹介します。次に、今後の展望について、「内燃機関がなぜ今後も生き残るのか」、「EV時代に評価されるエンジン」について筆者の私見を述べます。紹介しきれなかった「変わり種エンジン」を紹介するサイトも記述しました。最後に変わり種エンジンに関連する計測器を紹介します。
2026/01/27
自動車は、多くの法令に準拠して開発、生産、販売されています。自動車は人命と直接的に関係する安全性はもとより、環境などに対する制約を受けます※1。仮に、違反が判明すると、企業イメージの低下を来すだけでなく、状況によってはリコール※2の対象となることにとどまらず、賠償の対象となり得ます。本稿では、自動車の認証について概説します。まず、車両認証制度について、歴史的な背景や対応について述べます。その後に、車両認証の流れを解説します。車両認証の規範である関係法令と審査規程の内容を記述します。次に、認証業務について国の代行機関(指定代行機関)である自動車技術総合機構(NALTEC)の業務概要や保有設備を紹介します。また、車両認証に関連する今後の動きについても触れます。最後に認証に関連する計測器を紹介します。
2025/12/26
無人航空機、いわゆる「ドローン」は昨今の世界情勢の中で、聞かない日がないくらいの馴染みある言葉でしょう。また、大阪・関西万博(正式名称:2025年日本国際博覧会)において行われた「ドローンショー」や「空飛ぶくるのデモ飛行」を目にしたと思います。無人航空機は「空の産業革命」とも言われています。「ドローン」が認知され始めたころは、マスメディア等での空撮映像や農業での活用事例が紹介されました。(筆者の私見ですが)「ドローン」は趣味の延長との認識でしたが、新たな空中モビリティ※1として注目されています。本稿では、「ドローン」について解説します。なお、「ドローン」には空中だけでなく水中・水上の物も含まれます。特に断りがない場合は、本稿では空中ドローンを対象とします。なお、法令関連では「ドローン」ではなく法令に対応するため、「無人航空機」と表記することを予めご理解ください。先ず、「ドローン」の定義や市場の動向を述べます。次に、「ドローン」に関連した歴史を紹介します。その後に、「ドローン」に関連した法令を概説します。さらに、「ドローン」の飛行でポイントとなる、飛行カテゴリー、特定飛行、飛行レベル、および「ドローン」の技能試験、DIPS2.0に触れます。そして、「ドローン」の機体や水中ドローンについて解説します。また、「ドローン」のビジネスについて述べます。最後に「ドローン」に関連した計測器を紹介します。