市場動向詳細

校正という不変のテーマをやり続けていく! フルークが提供するキャリブレーション・セミナー


温度管理の需要増に対応してセミナー内容を作成


Q:人気のテーマはどのようなものですか?
昔は電気のセミナーを多くやっていましたが、今では電気はお客さまが良くご存じです。従って製品セミナーは温度関連に力を入れています。温度の校正点はまだ広く認知されていません。温度計を校正されているお客さまはまだ少なく、電気程の浸透度は無いと私たちは思っていますので、裾野を広げるためにも基礎から幅広くセミナーを行っています。

原理のコースは人気です。“温度校正・不確かさ”や“ガードバンドについて”は、募集をするとほとんど一日で満席になってしまいます。お客さまのご興味が高くて、ご要望が大変多いと感じています。

校正にはいわゆる流行はありません。流行り廃りがない分、毎年同じ内容です(規格が変わるなど少しずつ内容はアップデートされます)。オシロスコープやDMMをスペック通りに使い続けるためにはこのような校正手順でやります、そして精度管理はこのようにやります、というのは原則、不変です。

今まで校正をしていない、あるいは比較的ゆるい校正をしてきた、というお客さまが、例えば自動車関連顧客に部品を販売することになれば、きちんと校正データ取得や精度管理をしないといけない。あらためて、“不確かさ”とは何かを勉強し直さないといけない。そのようなお客さまが“不確かさ”や“ガードバンド”のセミナーをお求めになります。人気コースがすぐ満席になる背景にはこのようなことがあります。

電気の精度は既に細かく規定されていますが、温度はもっとラフで、0.1度というような精度はなく、水銀温度計の目盛りは1度単位です。目視ですから0.1度の精度は無理ですね。温度もデジタルになってきて、水銀温度計はもう使えなくなりつつあります。医薬・食品分野では製造現場の温度管理を厳しくする方向です。そうなると温度をちゃんと管理し、精度よく温度を見ないといけない。では、そこにある温度計は正しいのですか?となります。トレンドとして温度管理の需要が増していると思います。

温度の校正器は、標準の熱源といって、温度バスという液体やドライウエルという電気炉です。これで標準温度を作って、温度計を校正しますが、その前提として熱源についてご理解いただかないといけません。また測定したデータの扱い方、どのように見て管理するのかも重要です。校正器の理解や後処理の方法まで含めて、お客さまは望まれています。この数年、この傾向を加味してセミナー内容を作っています。

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