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記録計・データロガーの基礎と概要 (第3回)

温度センサの校正

温度の基準は下記の「1990年国際温度目盛(ITS-90)」で決められており、この温度定点を基準として温度センサは定点校正される。

温度(K) 基準点
3~5 ヘリウムの蒸気圧から決まる温度
13.8033 平衡水素の三重点
約17.0 平衡水素の蒸気圧が約33.3kPaのときの温度
約20.3 平衡水素の蒸気圧が約101.3kPaのときの温度
24.5561 ネオンの三重点
54.3584 酸素の三重点
83.8058 アルゴンの三重点
234.3156 水銀の三重点
273.16 水の三重点
302.9146 カリウムの融点
429.7485 インジウムの凝固点
505.078 スズの凝固点
692.677 亜鉛の凝固点
933.473 アルミニウムの凝固点
1234.93 銀の凝固点
1337.33 金の凝固点
1357.77 銅の凝固点

温度センサや温度計の校正には国際温度目盛に従った温度基準点での校正と、基準温度点で校正された標準温度計のとの比較校正がある。

図27. 温度センサの校正法

図27. 温度センサの校正法

出典:東京都立産業技術研究センター TIRI News 2007年9月号

工業用に使われる温度センサや温度計は比較校正が一般的である。トレーサビリティーが取れた温度測定を行う場合は温度センサと記録計が校正されていることが要求される。

終りに

記録計は長い歴史があり、それぞれの時代の最新技術を使って製品が作られていた。今後、IT技術の更なる活用や、新たなセンサに対応した記録計が登場すると期待されている。

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