技術情報・レポート

2017/09/05

アナライザあれこれ (概要編)

ボタンやスイッチがたくさん付いていて、難しそう、高価そうに見える「***アナライザ」まずは、概要編です。

● アナライザ

正面パネルにスイッチやボタンがいっぱい並んでいて、なんだか難しそうに見えます。価格も高そうです。アナライザを日本語に訳すと分析機。SF映画やアニメでは、**博士が操作すると、謎の物体の正体が、たちどころに明らかになる、すごい装置です。電気の技術者方も、これに憧れて技術の世界に入ったと話される方も少なくありません。

計測器には、たくさんのアナライザがあります。アナライザと書くと長いので、省略して“**アナ”(略称)が使われます。

この中にも2種類あります。

①製品の分類名(ジャンル名称)として通用するものと、②製品名としてメーカ-が名付けているものがあります。例えば、“スペクトラムアナライザ”は、①分類名として通用します。メーカーが異なっても、“スペクトラムアナライザ”と呼ばれます。

②の例は、半導体パラメータ・アナライザ(キーサイト・テクノロジー)です。半導体の特性測定に使用する測定器は、ソースメジャーユニット(SMU)がジャンル名ですが、多数が売れて市場シェアが大きくなると、固有製品名が一般的に通用するようになったりします。

表1. いろいろなアナライザ

スペクトラムアナライザ

通称:スペアナ

画像の説明文

高周波信号の周波数成分を分析します。目に見えない電波の状況を可視化してくれます。分析結果は、周波数成分ごとの成分の大きさで表示されます。電波施設の点検(携帯の基地局など)に必須の測定器なので、現場に持ち出して使用することも多いです。

ネットワークアナライザ

通称:ネットアナ

画像の説明文

電子部品の特性を分析します。電子部品を4端子回路網(Sパラメータ)でモデル化して分析します。入力側と出力側の2カ所を測定し伝達特性を求めます。分析結果は「周波数 vs 大きさ」、「周波数 vs 位相」のグラフやスミスチャートなどで表示します。

半導体パラメータアナライザ、カーブトレーサ

画像の説明文

ジャンル名はソースメジャー。半導体(トランジスタなど)の入出力特性を分析します。入力電圧・電流を変化させたときの、出力電流・電圧・抵抗の変化をグラフ表示します。このグラフは曲線になるので、カーブ・トレーサとも呼ばれます。半導体パラメータ・アナライザは略称(パラアナ、半パラ)で呼ばれます。

パワーアナライザ

画像の説明文

交流電源に含まれる高調波、瞬断・過電圧などの変動などを分析します。電力計に波形表示機能や高調波解析機能(FFT)が追加された機種です。呼び名は、メーカーなどによって異なります。スマートグリッド(再生可能エネルギー)、自動車の電気駆動用インバータの測定で重宝されます。

FFTアナライザ

通称:FFT

画像の説明文

低周波信号を分析します。振動・音響解析から始まり、幅広く使用されるようになりました。2CHモデルは伝達特性の解析に使用されます。自動車や航空機開発では頻繁に利用されます。分析結果は「周波数 vs 大きさ」、「周波数 vs 位相」のグラフで表示します。

ロジックアナライザ

通称:ロジアナ

画像の説明文

CPUボードなどのロジック回路に流れる信号を測定し、その信号電圧からロジック(2進論理の“0”, “1”)を識別し、表示します。最大の特徴は測定CH数が多いことです。測定方法が2種類あります。タイミング測定とステート測定です。

プロトコルアナライザ(バスアナライザ)

通称:プロアナ、バスアナ

画像の説明文

デジタル通信やデジタル・インタフェースでやりとりされる信号を観察し、解析して表示します。専用のハードウェア製品や、PC上で動作するソフトウェア・ツール(LANアナライザ、パケット・アナライザ)も含まれます。

これらのアナライザが何を、どのように分析しているのか、次回以降8回にわたり、もう少し詳しくみていきます。



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