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光スペクトラムアナライザの基礎と概要 (第1回)

【コラム】レーザ光を使う際の注意点

レーザ光の安全基準

人工的に作り出したレーザ光は「単色性、指向性、可干渉性、高エネルギー密度」の4つの特長を持っているため、取り扱いに注意しないと事故を起こす可能性がある。そのためレーザ光を発生する機器には危険性のクラスが規格によって定められて事故が生じたときの人への影響が示されている。

表5. JIS C 6802、IEC60825-1 Ed.3を抜粋した主なレーザ製品の安全基準
クラス 危険度の説明 長時間観察 短時間観察 散乱
反射
皮膚
露光
光学機器 裸眼 光学機器 裸眼
1 合理的に予見可能な条件下で安全である 安全 安全 安全 安全 安全 安全
1M 使用者が光学器具を用いた場合に危険になることがあるという点を除いて、クラス1に同じ 危険 安全 危険 安全 安全 安全
2 低パワー。通常、まばたきなどの嫌悪反応によって目は保護され、安全である 危険 危険 安全 安全 安全 安全
2M 使用者が光学器具を用いた場合に危険になることがあるという点を除いて、クラス2に同じ 危険 危険 危険 安全 安全 安全
3R 直接ビーム内観察は危険になることがある 危険 危険 危険小 危険小 安全 安全
3B 直接ビーム内観察は通常において危険である 危険 危険 危険 危険 危険小 危険小
4 高パワー、拡散反射も危険になることがある 危険 危険 危険 危険 危険 危険

レーザ光を発する機器や装置には安全のクラスを示すラベルが貼り付けられているので、機器や装置を利用する前に確認しなければならない。

レーザ光を安全に使うための注意点

レーザ光を使って実験を行う場合は予測される事故要因を予め排除するようにしなければならない。このため実験を行う人への教育や実験装置への工夫などを予め行っておく。

下記にはレーザ光を使う際の一般的な注意事項であるので、レーザ光の取り扱いに不慣れな人は予め理解しておく必要がある。

表6. レーザ光を安全に取り扱うための注意点
安全のための基礎知識の習得 レーザのクラス(危険度)、レーザの構造、レーザの使用方法等について、十分に熟知していること。
目にレーザ光が入らいない工夫 レーザ光の光路は目の高さを避ける。もしくは、目をレーザ光の光路の高さまで下げない。また、腕時計や宝飾品等で鏡面反射を起こすものを、実験室に持ち込まない。
予期せぬ事態への対策 予期せぬ方向にレーザ光が飛ばないように、光路の終端、擬似反射ビームの光路にはダンパ(遮蔽物:不燃物で鏡面反射が起こらないもの)を設置する。
調整作業時の危険の低減 アライメントは、レーザ光の強度を弱めて行う。また、可能な限り明るさを確保する。(暗闇で瞳孔が大きく開くのを避けるため)
強いレーザ光を扱う場合の保護眼鏡の着用 クラス3B、4のレーザを使用する際には、必ずそのレーザの波長に合った保護眼鏡を着用する。保護眼鏡としては、目の横や上からもレーザ光が入らないようなものが望ましい。保護眼鏡の、Optical Density(OD)値を注意すること。一部透過型や、完全吸収型のものがある。保護眼鏡を装着しても、絶対にレーザビームをのぞき込んでいけない。
レーザ使用時の周囲への周知 レーザを使用する部屋のドアには、警告のためのサイン等を掲げ、周囲の人、外部からの来訪者に注意を喚起する。

出典:安全なレーザ実験のために(電気通信大学のホームページ)

レーザを使った実験を行う際の詳細な注意事項を知りたい場合は自然科学研究機構 分子科学研究所のホームページに下記の資料の「安全なレーザ実験」に記載があるので参照されることを勧める。

安全ガイド2021・2022
https://www.ims.ac.jp/about/safetyguide2021_2022.pdf

この資料にはレーザ以外に電気、強磁場、放射線などの記述もある。


執筆協力:横河計測株式会社 ホームページは こちら

執筆:小島 学 横河計測株式会社 通信ビジネス本部 技術部 2グループ
魚住 智彦 横河レンタ・リース株式会社 事業統括本部

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