TechEyes

2018/05/23

市場動向レポート 「ロボット市場の動向と性能評価用測定器」2018年6月号 TechEyes Vol.29

多くの人は、ロボットというと、どうしても人型のロボットを思い浮かべ、アニメの世界の鉄腕アトムやホンダがいち早く開発に乗り出したASIMOを思い起こすのではないでしょうか。ヒューマノイドロボットと呼ばれるこのロボットは、人型とはいっても、ソフトバンクが売り出したペッパーのように、店頭での受付・案内や商品説明に特化されたもので、人に代わって何でもこなすというものではありません。

日本はロボット大国といわれ、稼動しているロボットが世界でもいちばん多い国ですが、自動車の製造ラインで活躍するロボットを擬人化した愛称で呼ぶ不思議な国と、世界で見られているようです。ロボットを「人の代わりに自立的に作業または動作を行う機械装置」と定義しますと、自動販売機や駅の自動改札もロボットの範疇に入るといえるでしょう。

定義の難しいロボットですが、今号では、ロボットの理解を深めるとともに、市場動向や計測器の関わりについて触れます。

ロボットの区分

一般的にロボットは、用途により産業用ロボット、サービスロボットに区分されています。産業用ロボットについては、日本工業規格(JIS B 0134-1998「産業用マニピュレーティングロボット- 用語」)に、「自動制御による マニピュレーション機能または移動機能をもち、各種の作業をプログラムによって実行できる、産業に使用される機械」と規定されています。サービスロボットについては、この種の定義が見当たりませんが、多種・多様な分野での応用が展開されようとしている過度期にあり、定義はこれから創られていくものと思われます。ここでは、産業用向けとサービス向けを横軸に取り、応用分野別に現存するロボットを列挙してみました(図1)。縦軸は、汎用型と専用・特化型としましたが、先述したように人型ロボットでユニバーサルな作業をこなすロボットは現存しませんので、汎用と専用・特化型の軸のプロット位置は明確なものではありません。なお、分類枠に収まらないロボットは、その他としています。

産業用ロボットの多くは自動車と電子機器産業で使われています。自動車産業では、搬送・溶接・塗装・組み立てといったロボットが製造ラインで導入されていますし、電子機器産業でも、搬送ロボットをはじめ、電子部品を基板上に実装するインサータやマウンタと呼ばれるロボットの使用が不可欠です。

サービスロボットは、産業用ロボットに比べ、大きな応用分野を確立していませんが、掃除ロボットのアイロボット社のルンバやペッパーなどは、私たちの身近にも見られるようになり、サービスロボットの萌芽期を髣髴させます。

プレミアム会員登録 (無料) が必要です

この記事はプレミアム会員限定です。
続きをお読みいただくにはプレミアム会員登録が必要です。