技術情報・レポート

2017/09/27

デジタルマルチメータの基礎と概要 (第4回) 「DMM使用上の注意と安全規格、精度維持管理」

エンジニアにとって、いちばん身近でポピュラーな測定器のひとつは、DMM※1やマルチメータ、テスタなどと呼ばれているデジタルマルチメータでしょう。実験ベンチには必ず1台は在って、電圧や抵抗のちょっとしたチェックに使われます。受配電設備の現場でも、なくてはならない測定器のひとつです。この記事では、マルチメータが歩んできた歴史、動作原理、測定機能と確度仕様、使用上の注意、安全規格などについて、なるべく平易に4回にわたって解説していきます。

※1 DMM:Digital Multi Meterの略称で、読みはディーエムエム

デジタルマルチメータの基礎と概要(第1回) DMMの歴史と変遷
デジタルマルチメータの基礎と概要(第2回) DMMの原理、AD変換方式、ノイズの影響
デジタルマルチメータの基礎と概要(第3回) DMM測定機能と確度仕様


DMM使用上の注意

DMMを使用する際、よく起きる問題は、電流用測定端子に電圧を入力してしまうことです。電流測定は内部のシャント抵抗に被測定入力電流を流し、その両端の電圧降下を電流値に換算し測定しますので、抵抗値は小さく導通状態に近いですから、ここに電圧を掛けると短絡事故につながります。電気事故を防ぐため、測定回路の電源を切ってからテストリードを接続します。電流測定は特殊な設定と考え、測定が終了したら、テストリードを抜き、電圧測定モードに設定を戻しておく習慣をつけましょう。DMMメーカでは、電流測定入力端子の穴にシャッタ構造(写真6)を設け、誤入力を防止するとともに、テストリード挿入後はファンクションの切り替えをできないようにしているものもあります。また、DMMに、電流測定機能そのものを設けず、クランプ型のプローブ(写真7)併用で電流測定することを推奨しているメーカもあります。

写真6. シャッタ構造を持つDMM DT4232

写真6. シャッタ構造を持つDMM DT4232

出典: 日置電機

写真7. クランププローブ部の例(9018-50)

写真7. クランププローブ部の例(9018-50)

出典: 日置電機


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