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測定・評価用電源の話 (前編)

電気製品は電気で動きます。これから2回の連増でPowerSourceとしての電気(前編)と、スマートグリッド(後編)を眺めていきます。

今回はその前編で電源の話です。位置付けは、スマートグリッドを理解するための前提知識になります。
電源は大きく分けて、交流と直流の2種類あります。

電源の種別


① 交流電源

図1

図2

家庭やオフィスの壁のコンセントにきている電気です。交流は、時間とともに電圧の瞬時値が変化します。家庭用の100Vでは、最大電圧 / 最小電圧は、+141V / -141Vです。交流は常に変化しているので、その電圧は代表的な値「実効値」で表示します。交流で100Vといわれる場合は、実効値100Vです。(実効値100Vの交流は、直流100Vと等しいエネルギを持つという意味です)(図1)

1秒間の波形の変化の回数が周波数です。同じ100Vでも、西日本と東日本とでは周波数が異なります。東日本では周波数50Hz、西日本では60Hz。(図2)

■特徴

*大きな電力をつくる
 発電所(原子力発電、火力発電、推力発電)で発電機を回転させて電気をつくります。
 回転により発電する電気は交流です。
*交流電気は貯めることができません。


② 直流電源

図3

代表例は電池。時間が経っても極性(プラス / マイナス)は変化しません。半導体(トランジスタやIC)は直流電圧で動作するので、電子機器の内部は直流電圧動作です。(図3)

■特徴

*電気をつくる
電池-化学反応で電気をつくります。電池は電気の缶詰といえます。使い方が不適切だと過熱炎上することもあります。
太陽電池-光を電気に変換する半導体(太陽電池)で電気を作ります。
燃料電池-水素と酸素を反応(燃焼)させて電気を作ります。

*電気を貯める
電気を貯めることのできる電池(蓄電池、充電池)を二次電池といいます。
現在、次のものが多く使われています。

・鉛蓄電池(自動車のバッテリー)
・ニッケル水素電池(プリウスに搭載)
・リチウムイオン電池(携帯電話やノートPCなど小型機器、電気自動車)


③ 電気の変換(交流 ⇔ 直流、電圧の変換(図4)

図4

*交流→直流への変換
効率重視のスイッチング方式、低ノイズが必要な場合ははシリーズ方式を使用します。

*直流→交流への変換
インバーターにより希望の電圧、希望の周波数の交流に変換します。

*電圧の変換
・交流では、トランスにより、簡単に効率高く電圧変換できます。
・直流では、DC-DCコンバーターと呼ぶ回路を使いますが、変換ロス(損失)を、無視できません。
・電池では、電圧を増やしたい場合は直列接続し、電流を増やしたい場合は並列接続します。



後編はこちら

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