2024/07/30
本サイトでは、過去に製品の表面を加工する技術として「塗装」を紹介しました。「塗装」は主として樹脂材料等の塗料を塗布する方法ですが、材料の表面に別の金属を形成する手法として「めっき」が挙げあられます。身近のさまざまな用品や、自動車用部品において適用されています。本稿では、めっきの歴史や手法について概説します。最初にメッキの定義から始め、歴史、目的、めっき材料の特徴を紹介します。次に、めっきの種類を湿式法と乾式法とに分類した体系図を示します。その後に、各方式の概要について述べます。湿式法については、電気めっき、無電解めっき(置換めっき、化学還元めっき)を、乾式法については溶融めっき、溶射、気相法を概説します。気相法については、PVD(物理蒸着法)とCVD(化学蒸着法)の観点で複数の手法を述べます。また、プラスチック素材へのめっき適用や、ひっかけ、バレルめっきなどのめっき工法、硬さ試験などの評価方法、環境規制(RoHS指令など)について触れます。最後にめっきに関連した計測器の例を示します。