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計測・測定の基礎 | 僅かな電流、絶縁に近い抵抗を測る

低消費電力化が求められるIoTデバイスでは、pAオーダーの微小電流を測りたい、GΩオーダーの高い抵抗を測りたいということがあります。デジタルマルチメータでは対応ができません。この場合にはエレクトロメータやピコアンペアメータと呼ばれる特殊なマルチメータが使われます。

写真1. エレクトロメータの製品例

ケースレーインスツルメンツ 6514

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6514

エーディーシー 8252

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ただし計測に使う接続ケーブルには注意が必要です。あまりに微小電流、高抵抗なために、絶縁されたケーブルでも僅かながら電流が漏れてしまいます。そのためガードケーブルと呼ばれる三層同軸ケーブルが使われます。シールド層が2つあり、真ん中の信号線と内側のシールド線の間には「ゲイン1」のアンプが挿入されます。これによりこの2層間には電位差がなくなり、電流は流れません。外側のシールドはノイズ対策のために接地されますが、内側と外側のシールド間に流れる電流はアンプから供給されます。

図1. 三層同軸ケーブル

図1. 三層同軸ケーブル



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