季節のバナー画像シリーズ【Vol.38】河津桜
“TechEyesOnline”のバナー画像として採用した取材先をご紹介していくシリーズです。
うつろい変わりゆく季節感や日本の四季折々を、TEO取材班がお届けします。第三十八回は、“河津桜”です。
河津桜(静岡県河津町)
北京オリンピックのフィギュアスケートのエキシビジョンで、羽生結弦選手が圧巻の演技を見せてくれたシーンがまだ記憶に新しいが、その演目「春よ、来い」の美しい調べに、春の訪れを予感した人も多かったことだろう。
早咲きの河津桜は、春の訪れを伝えてくれる毎年恒例の風物詩だ。
静岡県伊豆半島南端に近い東海岸に位置する河津町の飯田勝美さんが、河津川の土手で、1955年(昭和30年)に最初の原木を見つけた。その後の調査で新種の桜とわかり、この地方独特の桜であることから、土地の名前をつけて「河津桜」と1974年(昭和49年)に命名された。
河津町は、天城山を境に北は伊豆市と南は下田市に接し、山河や海の恵みに満ち溢れたところだ。また人気の高い今井浜海水浴場があり、毎年夏には多くの海水浴客で賑わう。そして河津桜は、伊豆の温暖な気候の中で毎年2月上旬には満開になる。開花中は「河津桜まつり」が催され、各地から花見客が集う。
今年の冬は、例年より冷え込んだこともあり開花が遅れ、2月上旬頃にようやく蕾が出始め、下旬ではまだ3分咲き程度だったが、3月に入りようやく開花が進んだ。
伊豆急行の河津駅から5分も歩くと河津川沿いに約850本程の桜並木が見られる。路傍には露店が並び、蜜柑やポンカン、ブルーベリーやニューサマーオレンジの加工品やわさび、原木椎茸などの特産品が売られている。
桜まつりが終わると、河津川には鮎やうなぎが放流される。遊漁料を払えば、うぐいやうなぎは3月から、鮎は6月から釣れるという。両岸3㎞程を歩いてたっぷりと桜を堪能し、春が来たことを実感することができた。
河津桜
【お問い合わせ】
河津町観光協会
河津桜まつり実行委員会
(取材日:2021年2月10~3月7日)
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