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生産現場の声を反映したソフトウェア開発により異常検知精度を大幅に向上 小野測器「ノイズテスティング・ソフトウェア GN-1200」 ~2023年11月21日(火)より発売開始~

小野測器
2023年10月19日

電子計測器の製造および販売を展開する株式会社小野測器(本社:横浜市港北区、代表取締役社長 大越 祐史)は、生産ラインにおける自動車部品や家電製品のノイズ、振動などを計測・分析する、多チャンネルマルチコンパレーター※「ノイズテスティング・ソフトウェア GN-1200」を2023年11月21日(火)より発売開始します。

「ノイズテスティングソフトウェア GN-1200」と「データステーション DS-5000」

 本製品は2015年にリリースした「ノイズテスティング・ソフトウェア GN-1100」の後継機種。回転機器の生産現場でノイズ・振動などの全数検査や異常診断を行うことができる多チャンネルマルチコンパレーターです。

 今回新たにリリースする「ノイズテスティング・ソフトウェア GN-1200」は、これまで好評だった多彩な計測・解析、高速信号処理、自動判定機能はそのままに、生産ラインにおけるユーザーの「生の声」をくみ取ることで、モーター/インバーターなどの異常時に発生するノイズ成分を検知するカラーマップ判定機能や、人が不快に感じる異音を判定する 1/3束ねオクターブバンド判定機能を追加し、さらなる機能向上を図りました。 当社は本製品を市場投入することで、日本のモノづくりを支える「スマートファクトリー」化に貢献します。

※ 多チャンネルマルチコンパレーター:コンパレーターとは、測定結果からある基準に対して良否を判定する機能または装置。多チャンネルマルチコンパレーターとは複数の計測結果から、複数の判定基準に対して良否判定を行う装置。

新製品5つのポイント

  • 新機能によりモーター/インバーターや電動車の駆動部品の異常検知精度を大幅に向上
  • 多種データの同時計測/解析が可能、高速サイクルタイムでの NV 検査を実現
  • 様々な閾値での計測/解析データの良否判定機能を搭載、ワークの生産品質向上に貢献
  • カスタム対応と現場に合わせた通信機能で様々な検査装置の組み込みに対応、検査の自動化・効率向上に貢献
  • わかりやすいGUIで直感的な操作感、計測作業に不慣れなユーザーでも安心して使用可能

ターゲット市場

  • モーター/インバーターの生産検査ライン
  • HEVトランスアクスルの生産検査ライン、e-Axle の生産検査ライン

開発の背景

現在自動車業界はカーボンニュートラル社会実現に向け、電気自動車(xEV)の開発が加速しています。特に駆動用の大型モーター、種々の小型モーター、減速機などのギアボックス、 それらを組み合わせた e-Axle などの主要部品は、性能向上への要求がますます高まっています。
 今回リリースする「ノイズテスティング・ソフトウェア GN-1200」は、当社の「データステーション DS-5000」と連携することで、これら高回転モーターに起因する異常振動・異音の判定機能の強化や機能の追加を行いました。本バージョンアップにより、近年ニーズが高かったモーターや減速機などにも対応が可能となりました。

システム構成図

特長

閾値を設定し解析したデータの良否判定

良否判定機能を標準搭載、多チャンネル(ch)のコンパレーターとして使用することが可能です。

計測した信号の同時解析

周波数解析/トラッキング解析/オクターブ解析等複数の解析/判定を同時に実施可能です。

通信機能を使った自動計測

ワークを検査する装置の動作パターン(加速/減速/一定速)に合わせて、ソフト単体で最大20動作分の解析/判定条件を登録し連続的に実行できる Step機能を搭載、 オプションの通信機能と組み合わせて際限ない自動計測を実現します。

主な追加機能

カラーマップ判定機能

カラーマップ上の任意の帯域に判定面を設定し、解析データの良否判定ができます。BEV/HEV用ギアユニットに使われているギア歯面のうねりや微細な加工キズ、モーター/インバーター等の異常を要因とした高次ノイズ成分の検知に利用可能です。

カラーマップ判定機能

オクターブ解析判定強化(1/3束ねオクターブ判定機能)

ヒトの聴感に近い感覚で良否の判断が可能な1/3束ねオクターブ解析データを用いた判定機能を追加しました。 特に隣接バンド間のデータの差異を用いた判定は耳障りに感じる音や濁ったような異音の抽出に有効です。

1/3束ねオクターブ判定機能

2変量グラフ機能

データステーションの計測ch/回転速度chに入力されたデータから任意の2データを選択して2軸のグラフを描画、データの相関評価を行うことができます。 トルクや回転速度、変位量、振動加速度等のパラメータを使って、モーターのような高速で回転するワークの動作中の振れの検査指標作成等に利用可能です。

2変量グラフ機能

DS-5000 接続対応

当社最新の「データステーション DS-5000」と接続可能になります(従来のDS-3200も接続可能)。

データステーション DS-5000

その他、細かい機能追加を実施

  • 時間軸前処理フィルタ
  • waveファイル出力
  • GN-0120 GNリンク通信機能ラインアップ追加(RS通信 / DIO通信)
  • GN-0180 オートシーケンス機能コマンド追加

GN-1100 / GN-1200 ノイズテスティング・ソフトウェア 製品ページはこちら
https://www.onosokki.co.jp/HP-WK/products/keisoku/software/others/gn1100.htm

小野測器について

1954年創業。電子計測機器の製造、販売ならびに各種エンジニアリングサービス事業を展開。創業同年には、 国内初となるジェットエンジンの回転数を計測する回転計を開発。自動車産業では二輪・四輪車、自動車部品、 その他建設機械、食品や医療検査等、幅広い分野において研究開発のサポートから製造工程での測定技術を提供。自動車メーカーHondaの第二期(1983-1992)F1レース活動において、V6ターボエンジンのベンチ試験用の操作システムを特注制作するなど、同社の優勝に技術面でサポート。その他、近年では電動車両(EV)開発支援 など、カーボンニュートラル社会実現のために新たなビジネス領域への参入を行っている。

問い合わせ先

<本リリースに関する問い合わせ先>
株式会社小野測器営業本部商品統括ブロック メディアデザイングループ 担当:加藤 TEL:045-476-9711/MAIL:media@onosokki.co.jp
<本製品に関する問い合わせ先>
株式会社小野測器営業本部商品統括ブロックMIグループ 担当:中澤 TEL:045-476-9711/MAIL:svmi@onosokki.co.jp

小野測器

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私たちが「ものづくり」を始めてから、すでに60年が経ちました。 創業時、まだ一般の世の中で「ディジタル」という概念など存在しなかった1950年代から、 私たちはディジタル技術にこだわり、ここまで究めてきました。 ディジタル信号処理・ディジタル制御の技術なら、世界でも屈指の水準にあると自負しています。
21世紀に入り、サスティナビリティ(持続可能性)が地球規模での課題となりました。気候変動、食糧問題、エネルギー問題等の解決のため、私たちのお客様は新しい技術の開発や既存技術の進化に取り組まれており、「計測」に対するニーズもますます高度に複雑になっています。そのような中で、私たち小野測器が取り組むテーマは”リアルタイム計測”と”制御技術”です。”リアルタイム計測”は、文字通り、計測対象となる音や振動などの物理現象を即時に数値化する技術であり、そこには、きわめて高速なデータ処理技術が求められます。
そして、もうひとつのテーマである”制御技術” - 制御とは計測された「現実」を「あるべき姿」に移行させることですが - お客様の抱える問題を解決し、価値をもたらすための技術です。 この ”リアルタイム計測” と ”制御技術” の2つが実現してこそ、真のソリューションが可能となります。
また、私たちの技術は、お客様に評価されてはじめて意味を持ちます。 どんなに素晴らしい技術も、実験室の中に止まっている限りは何の価値も ありません。 それ故に、私たちがこだわるのはあくまでお客様の視点での商品づくり - お客様がお使いになった瞬間『求めていたものはこれだ』と大きな満足と安心を与える - そんな商品づくりです。
お客様に新しい価値をもたらす「ものづくり」にこそ、私たち自身の存在意義があり、私たちの技術が活用されることで、社会の発展に大きく貢献していく、そんな気概を胸に、これからもチャレンジを重ねていきます。