市場動向詳細

校正という不変のテーマをやり続けていく! フルークが提供するキャリブレーション・セミナー

【概要】
 世界各国の国家検定機関で幅広く採用されているフルークの標準器および校正器。電気、温度、圧力、流量およびRF測定の分野における校正器、高確度計測器、ソフトウェアのリーディング・カンパニーとして、本社米国フルークでは基礎から応用までの技術トレーニングが充実しています。
 日本法人の株式会社 TFF フルーク社でも、米国本社のセミナー内容をカスタマイズして日本のお客さまのサポートに取り組んでいます。
 今回は、株式会社TFF フルーク社の校正器営業部部長である税所氏をお訪ねし、フルーク社のお客さま支援の一環であるセミナーの活動状況についてお伺いしました。


Q:税所様のお仕事内容を教えてください
校正器営業部(フルークの校正器カンパニー:海外ではFLUKE Calibration社)の部長として、フルークブランドの電気・温度・圧力などの校正器・標準器製品の日本でのマーケティング、拡販、新しいお客様の開拓をミッションとしています。

Q:御社の概要と特長を教えてください
フルークは1948年に米国コネチカット州でジョン・M・フルークにより創業されました。自宅で直流・低周波の校正器を作り、GEに販売したのが出発点です。海外メーカは買収で事業領域を拡大するのは普通ですから、フルークのキャリブレーション機器も、始めの直流・低周波から買収で拡大していきました。温度の校正器はHart Scientific(ハート・サイエンティフィック)社を、圧力校正器はDHIとRuska(ラスカ)がフルークブランドです。Hart Scientificは温度の校正器やセンサで有名なので、今でもフルークというよりハートというほうが通りが良い時もあります。(DHI、Ruskaも同様)

税所氏

株式会社TFF フルーク社
校正器営業部 部長 税所 圭一 氏

特長は高精度で高安定な標準器・校正器を開発・製造する技術があることです。分野ではDCからLF(低周波 Low Frequency)が創業からのベースで一番得意です。電気から物理量としての温度・圧力の校正分野に機種を広げました。電気の分野では周波数を高周波まで上げて、現在27GHzまでの校正器があります。校正全体の効率化や精度維持のために自動校正やデータ管理のソフトウェアも提供しています。製品ラインナップとして校正全体をカバーでき、トータルで提供できるのが強みです。


校正や高精度計測の原理・考え方などを基礎から応用まで紹介


Q:セミナーの種類や内容を教えてください
2種類あって、1つは製品紹介が主の営業的な内容のもの。2つめは校正や高精度計測の原理や考え方などの技術的な内容を基礎から応用まで紹介するものです。この2つを組み合わせたコースもあります。

1つめの製品寄りのコースも、既存の使い方(基礎)から便利な使い方(応用)まで幅があります。例えば1台の測定器をこう使うと測定できる、というのが基礎で、2台をつないでこう使うともっと便利で効率良い測定ができます、というのが応用です。

具体例として、“温度校正・不確かさ”セミナーは特定の製品ではない、純テクニカルな内容です。“温度計の校正とその自動化”セミナーは製品の応用編です。コースによっては実機を使って、トレーニング的な要素を取り入れている場合もあります。


Q:セミナーの開催規模や頻度を教えてください
今年は1月から9月まで、ほぼ毎月ペースで東京・大阪・名古屋を中心に開催してきましたが、今年から福岡と仙台を追加して、全国5箇所でやっています。午後の4時間を使い2回程休憩をとります。1回の参加者はだいたい20~30人です。主要3箇所ではそれぞれ3ヶ月に一度のペースで、年間12回実施します。福岡・仙台もこれに加えたいと考えています。毎年8~9月頃に、米国本社からエンジニアが来るので、彼らに最新の情報を話してもらう特別なセミナーを東京と大阪で開催します。


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