技術情報・レポート

2017/12/27

ひずみゲージの理解を通じて「安全と安心」を社会に提供していく! 共和電業インタビュー

【概要】
 株式会社共和電業は昭和24年設立のひずみ計測の老舗メーカです。ひずみゲージなどのセンサーからアンプ、計測器、解析ソフトウェアまで、ひずみ計測関連製品を一式、取り扱っています。お客さまは自動車をはじめ、鉄鋼、橋梁などの基幹インフラに及び、日本のものづくりに大きく貢献してきました。
 ひずみゲージの取り扱い方や貼り方、測定方法を、実際にひずみゲージを触って学べる「ひずみゲージ基礎講習会」は非破壊検査の資格取得にもつながる30年間続く人気コースで、すぐに満員になるほどです。今回は営業本部営業技術部部長の原園昌二様と係長の伊藤康利様、マーケティング本部次長の相田直紀様をご訪問し、セミナーの状況や最近のひずみ測定のトレンドなどをお伺いしました。


現在は、自動車関連向けの売上がいちばん大きい


Q:原園様の社歴と現在のお仕事内容を教えてください

原園氏:入社して40年になります。ずっと営業部門で、昨年10月から現在の部署(本社 営業技術部)に異動になりました。営業技術部の仕事は標準品を中心にお客さまから電話やメールのお問合せを受ける窓口を業務としています。当社営業からの技術的な問い合せもサポートします。そのため、セミナー・講習会などのお客さまへの技術的なご説明も私たちが窓口で実施します。

Q:御社のビジネスの概要、特長を教えてください

原園氏:当社はひずみゲージが製品の主軸であり、それを使った物理量センサー、計測器、計装アンプをラインナップしてきました。ひずみゲージだけでなく、土木関係のインフラに使うセンサーも合わせてラインナップしていますし、測定後の処理ソフトウェアも用意しています。昔は別筐体のAD変換器を使いましたが、今は計測器と一体になっています。センサーの出力をブリッジで電気に変換するものから、アンプやロガーという計測器、後処理の解析ソフトウェアまでの製品群を、一貫して製造販売しています。国内のひずみメーカであり、入口から出口まで製品を揃えているのが当社の特長で、お客さまも安心してご使用いただけます。

相田氏:お客さまは、自動車、鉄鋼、原子力など幅広く、橋梁やダムなどのインフラも入ります。その時代によって比率は変わりますが、現在は自動車関連がいちばん大きく、売上げの約25%を占めます。次は公官庁や機械・鉄鋼メーカです。

原園氏と伊藤氏

株式会社 共和電業
営業本部 営業技術部長 原園 昌二 氏(右)
 同部 係長 伊藤 康利 氏

Q:開催しているセミナーの内容や目的を教えてください

原園氏:ひずみゲージの基礎について講習会を開催しています。原理など理論的な部分から始まり、最後は実機を使った簡単な測定をして、計算値と測定値が合うかの比較をしていただく2日間コースです。当社のUCAMシリーズの測定器を使って静ひずみを主に測定していただき、動ひずみの測定は最後に講師が実測したものを見ていただきます。ひずみゲージを理解していただき、共和ファンを増やし、「安全と安心」を社会に提供するのが目的です。

Q:“ひずみゲージ基礎講習会”は長く続く人気コースですが、内容の変遷はありますか?

原園氏:製品写真などは新しくなるにつれて差し替えていますが、セミナーの内容は30年前の開始当初からほとんど変わっていません。ひずみゲージは非破壊検査でも使用します。非破壊検査協会(※ NDI:Non Destructive Inspection)が実施している資格試験の一項目にひずみがあります。その内容が変わらないので、当社のセミナー内容も変わりません。NDIでひずみ測定のやり方を教えたり資格認定をしていますから、それに準拠した内容にしています。
※:正式には一般社団法人日本非破壊検査協会(JSNDI:The Japanese Society for Non Destructive Inspection)


ひずみゲージ基礎講習会は、ほぼ毎月開催


Q:受講者の目的は資格取得ですか?

原園氏:全員がそうではなく、ひずみ測定をする方がひずみゲージの理解度を高めるために受講されます。何人かは非破壊検査の関連会社の方が受講されます。その方たちは仕事のために資格を取得しないといけませんから、NDI試験を受けます。NDIで資格を取得するためには講習を受けないといけません。当社のセミナーはNDIの講義より3時間短いので、あと3時間長くしてほしい、というご要望をされる方もいます。その場合はNDIの講習が免除になり、試験だけを受ければ良いからです。車の教習所と免許試験のようなものです。

この他には、ロードセルや圧力変換器などの“センサーの原理をひずみゲージを例に知りたい”という目的で受講される方もいらっしゃいます。IoTやAIが注目されていますから、センサーの原理を学習するニーズは増える傾向でしょう。

セミナーテキスト

セミナーテキスト
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Q:セミナーの開催頻度、会場、規模を教えてください

原園氏:ひずみゲージ基礎講習会は、年間12回の計画で、ほぼ毎月開催しています。休みが多い5月や8月は行なわずに、月に2回開催する月もあり調整しています。会場は北から関東の栃木・茨城、東京・名古屋・大阪・明石など当社の大きな営業拠点があるところです。その他の場所は拠点営業からの希望により2年に1回程度のペースで開催しています。会場は利便性の良い施設を借用しています。開催場所は東京が一番多くて2~3回、ほかの場所は1回です。人数は25~30名程度です。会場の規模により収容人数も変動します。4~5名に一台の実機をご用意して、順番に測定していただきますので、この人数が目安です。

企業内講習会は、“2日間の時間が取れないので半日程度でお客さまの会場で開催してほしい”、などのご希望があればオンサイトで開催します。いただける時間とご希望の内容を相談して日程調整しています。だいたい月に1~2回位は全国のどこかのお客さまにご訪問しています。なかには200名位を3回に分けて3日間開催した時もあります。この時はひずみゲージを実際に貼るなどの実機実習はせず、講義中心でした。

伊藤氏:講師は営業技術部の3~4人でローテーションしています。正副2名の講師でやりますから、定期開催日とオンサイトがどうしても重なってしまい苦労する時もあります。有料の会場を使いますから搬入・搬出など時間内に収めるように工夫しています。会場の予約も半年から1年前にしないといけませんから、開催日だけは早めに決めています。

ホームページに公開すると東京・名古屋・大阪は早い時期にほぼ満席になります。満席になったら、大変恐縮ですが、東京なら次回開催日をお勧めしたり、名古屋と大阪は1時間以内で移動できるのでどちらかにご参加いただくようにお話ししています。定期開催コースは実機を使う一般会場での2日間なので、途中で年間計画に追加開催することはありません。


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