技術情報・レポート

2018/01/29

「常に独創性溢れる製品を出し続けたい」共立電気計器インタビュー

【概要】
 共立電気計器株式会社は約70年の歴史がある現場測定器のメーカです。50年前に日本で初めてクランプメータを製品化し、最近ではJECA FAIRの製品コンクールで受賞(2年連続)するなど、オリジナリティーや技術力が評価されています。現場測定器を使うお客さまの需要を常に捉え続けた中から、動画による製品の取り扱い説明やBluetooth搭載製品が生まれました。
 今回は商品企画室 室長の久保智樹様と商品企画グループ グループ長の加藤祐介様、国内営業部第一営業グループ東京オフィス 主任の日下亮一様へご訪問し、現況と展望をお伺いしました。

共立電機計器

(左から)日下氏、久保氏、加藤氏

アナログメガでBluetoothを搭載


Q:御社の沿革や特長を教えてください

久保氏: 当社は昭和14年に4~5名でテスターの製造販売を始め、その構成部品でもあるメータ(盤などに組み込むパネルメータ)の部品製造・販売も手掛けて事業を拡大しました。メータの技術を測定器に応用し、1965年に日本国内では初めてとなるクランプメータ(CL65)を開発・製造しました。その後は現場測定器をラインナップしてきました。クランプ、絶縁抵抗計(メガ)、接地抵抗計の3つが当社の主力製品です。

現場測定器に特化しているので、ポータブルで可搬できる、電池駆動できる、というのが製品群の特長です。

Q:測定器もアナログからデジタル表示に変遷したのでしょうか?

久保氏: 絶縁抵抗計だけはいまだにアナログのほうが多いです。現場で測定するのにデジタルだと数値がパラパラ変わるので、針で表示するアナログが好まれます。針の振れ加減で検査するのが主流です。絶縁が取れていれば抵抗は無限大なのでほとんど針は動きません。逆に悪い場所は針が動くので視覚的にすぐわかります。

日下氏: 7~8割はアナログですが、デジタルの比率は少しずつ増えています。熟練者はアナログに慣れていますが、若い方はこだわりがないのでデジタルも使います。またデジタルにすれば、針の振れ具合を音の強弱にして測定するなど新しい機能を付けることができます。

Q:御社の主力製品や新製品をご説明ください

久保氏: アナログメガでBluetoothを搭載した機種を出しました。現場ではアナログが圧倒的に好まれます。測定結果を管理するのに、現場では手書きで記録して、後で事務所に帰ってからPCに入力しています。2度手間だし残業にも繫がってしまいます。KEW 3441BTの外観はアナログですが、内部はマイコンを搭載してデジタル処理されています。Bluetoothという無線を使って測定データをタブレットやPCに転送できます。現場で測定データをデジタル化してしまいます。これで作業の効率化や転記ミスが無くせます。

7年前に初めてBluetooth搭載製品を発売しました。当時はポータブル製品でそのような物はなかったので、その経験がKEW 3441BTに活きています。

日下氏: 当社は国内では電工市場を中心に現場測定器を揃えてきましたが、最近は電力測定のアナライザなどを工場の保守用途などでラインナップを増やしてきました。

久保氏: 10年位前から海外の安価なクランプメータが増えましたので、当社の現場測定器もより高付加価値という方向で、電力測定やPQA(電源品質アナライザ)、 I0r(アイゼロアール)測定器(※)、データロガーなどが製品群としては増えました。
※I0r測定器:R(抵抗)成分に起因する漏れ電流だけを正確に測定する漏れ電流計の総称。漏れ電流には容量負荷に流れる高調波成分もあるが、それを除いた測定ができる。

KEW 3441BT

KEW 3441BT

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