MSR測定アプリケーションは、Keysight Xシリーズの25種類以上の測定アプリケーションの共通ライブラリの一部です。Xシリーズは、測定システム、測定機能、ソフトウェアを含む、信号解析のための革新的な手法です。
このアプリケーションを使用すれば、Xシリーズ シグナル・アナライザを規格に準拠したトランスミッターテスタとして使用することができるので、RFコンフォーマンス測定を実行して、MSR基地局や基地局コンポーネントをデザイン/評価/製造することができます。
この測定アプリケーションは、3GPP規格に正確に準拠しているので、デザインや製造における最先端の課題に対応できます。
RFトランスミッターテスト
・ バンドカテゴリ(BC)1/2/3のトランスミッターテストを、さまざまなテスト構成で実行できます。
BC1では、W-CDMA/HSPA/HSPA+、LTE-FDD、LTE-TDDを任意の組み合わせで解析可能。
BC2では、W-CDMA/HSPA/HSPA+、LTE-FDD、LTE-TDD、TD-SCDMA、GSM/EDGE/EDGE Evolutionを任意の組み合わせで解析可能。
BC3では、LTE-FDD、LTE-TDD、TD-SCDMAを任意の組み合わせで解析可能。
・ cdma2000/1xEV-DO信号とLTE-FDD信号の組み合わせなど、3GPPで定義されていないテストを実行できます。
・ 3GPP TS 37.141規格のテスト構成(TC)に基づいたプリセットにより、キャリアの割り当てアルゴリズムを使用して簡単に測定をセットアップできます。
・ スペクトラム・エミッション・マスク(SEM)と累積隣接チャネル漏洩電力比(CACLR)の測定が3GPPの要件に適合しているかどうか、テストの合否結果を見て判断できます
・ PXA/MXAシグナル・アナライザにリアルタイム・スペクトラム・アナライザ(RTSA)機能を追加し、マルチキャリア/Multi-RAT信号やトランスミッターの他のイベントによって発生する干渉を特定します
マルチスタンダード無線モードを実行するには、Xシリーズ測定器にN9083A-1FPライセンスが必要です。
さらに、テストを行う各無線フォーマットごとに個別のライセンスを購入する必要があります
。
■主な特長と仕様
◎信号解析
・ 3GPP Release 10規格(TR/TS 37 Series)に準拠したMSR
・ 次の3GPP/3GPP2信号を任意に組み合わせたトランスミッターテスト: LTE-FDD、LTE-TDD、W-CDMA/HSPA/HSPA+、GSM/EDGE/EDGE Evolution、cdma2000、1xEV-DO、TD-SCDMA
・ 自動シーケンス機能によって広解析帯域幅オプションが不要となるため、製造用の機器コストを削減可能
・ PXA/MXA/EXAシグナル・アナライザ内部で動作
◎測定
・ 変調品質: EVMと周波数誤差、さらにコンフォーマンステストに限定されないその他の誤差指標
・ スペクトラム測定: チャネルパワー、スペクトラム・エミッション・マスク(SEM)、隣接チャネル漏洩電力(ACP)の隣接テスト構成、累積ACPの非隣接テスト構成、トランスミッターのスプリアスエミッション
・ 1つの測定シーケンスでマルチキャリア/マルチフォーマット測定を実行: チャネルパワー、ACP、SEM、スプリアスエミッション、コンフォーマンスEVM
・ 3GPP規格の隣接/非隣接テスト構成(TC)に基づいたプリセットにより、キャリアの割り当てアルゴリズムをサポート
◎性能(ハードウェアに依存)
・ EVMフロア(公称値): GSM/EDGE(0.6 %)、W-CDMA(1.5 %)、LTE- FDD/TDD(0.36 %)、TD-SCDMA(1.5 %)
・ パワー確度: 最大±0.19 dB
・ 解析帯域幅: PXA/MXAで最大160 MHz、EXAで最大40 MHz
◎その他の特長
・ ライセンスキーでアップグレード可能
・ 固定ライセンスとトランスポータブルライセンスを利用可能
・ SCPIリモート・ユーザー・インタフェース