製品説明VNAマスタの有効性
昨今のRF/マイクロ波システムは技術の限界まで性能を高めています。
設計者は綿密にコンポーネントを選択し、信号のパラメータをより厳格に定義します。
そのため、現場保守担当者は正確で高性能なハンドヘルド試験装置が必要になります。
アンリツは、低価格でありながら総合的に問題を解決する、MS2034BVNAマスタを発表しました。
これには、ベクトルネットワークアナライザ、スペクトラムアナライザの他、オプションでパワーメータやベクトルボルトメータも兼ね備える事が出来ます。
VNAマスタは、優れたVNA技術によってフィールドでSパラメータ測定を可能にし、オプションの外部パワーセンサが伝送パワーを正確に測定し、ベクトルボルトメータオプションが複数のケーブル位相を高い精度で合わせることが出来るなど数多くの測定を効率良く高精度に実行する事ができます。

現場で航空宇宙、汎用通信システムなどの設置・保守を行うRF技術者や技師を世界中でサポートします。
これらの作業には通常の通信、航空機の無線航行システムにおけるVHF超短波全方向式レンジ(VOR)アンテナなどをサポートしています。
彼らは、システム全体の障害を引き起こし得るさまざまなシステム要素(アンテナ、ケーブル、フィルタ、マルチプレクサ、アンプ、アイソレータ、サーキュレータ、スイッチ、その他の高度な要素)を日常的に取り扱っています。
小型のVNAマスタは新しいタッチスクリーンディスプレイを装備し、現場診断状態での直感的な優れた測定制御を提供します。

他の用途として、航空機や船舶のバルクヘッドやコンパートメントを通るワイヤケーブル束の障害位置の検出という長年の問題への対処があります。[ライブラリ]タブのアプリケーションノートを参照してください。

+スペクトラムアナライザ(9kHz—4GHz)
システムには高度な送信機や受信機が含まれており、適正な性能を得るには送信機と受信機(LO)の複雑な信号の特性評価が必要です。
こうした包括的な信号試験は、VNA試験に加え、保守技術者の作業をさらに複雑にします。
現場で使いやすいスペクトラムアナライザは、この作業を著しく簡略化してくれます。
スペクトル分析データは、4GHzまでのレーダー、通信システムなどのマイクロ波システムでは特に重要です。

MS2034BVNAマスタは、VNA+スペクトラムアナライザの機能を持ち合せています。
小型でありながら、この測定器の実力は、ベンチトップ製品に迫る性能と機能を持ち、同時にスペクトルモニタリング、妨害波解析、その他の汎用信号測定を簡単に行えます。

これらの最新モデルは、掃引を最適化して高速で高確度でデータを取得するための内部ルーチンをはじめとする重要な新機能を搭載しています。
このVNAマスタに搭載されるスペクトラムアナライザは、9kHz～4GHzの広範な周波数範囲、優れたダイナミックレンジ、優れた位相雑音性能を提供します。

スペクトラムアナライザが付いたVNAマスタには、電界強度、占有帯域幅、チャネルパワー、隣接チャネルパワー比、搬送波対妨害波比(C/I)など、多数のワンボタン式標準測定シーケンスが含まれています。
さらに、内蔵のAM/FM/SSB復調器により、妨害信号の識別作業が容易になります。
オプション0509のAM/FM/PM解析機能は、RF変調スペクトル表示とオーディオ特性評価を可能にし、オプション0025の妨害波解析機能は、干渉信号問題の検出に特に有効です。
総合的に、スペクトラムアナライザ付きのVNAマスタは、いつでもどこでも使える汎用スペクトル分析用の強力なハンドヘルドツールです

特長
■VNAマスタ(500kHz—4GHz)
•1パス2ポート、ベクトルネットワークアナライザ(VNA)
•直感的なグラフィカルユーザインターフェース(GUI)と便利なタッチスクリーン
•強力なRF耐性
•ダイナミックレンジ:100dB
•ベクトルボルトメータオプション、ケーブル位相マッチングに最適

■+スペクトラムアナライザ(9kHz—4GHz)
•ダイナミックレンジ:>95dB(10HzRBW)
•DANL:—162dBm(1Hz)
•位相雑音:最大–100dBc/Hz(1GHz、10kHzオフセット)
•周波数確度: