高調波ひずみ率
機械振動系などで観測される振動波形には、通常、基本波成分の他に様々な高調波成分が含まれていて、伝送系に正弦波を加えると、伝送系の非線形特性などが原因で、出力信号にはひずみ成分と呼ばれる、加えた正弦波の高調波成分が現れる。そのために、このひずみに着目して振動波形や出力信号の高調波成分を分析し、振動の特性や伝送系の忠実度などを検討することが行われる。一般に観測波形(出力波形)が基本周波数f1及び第2高調波f2、第3高調波f3、…などの高調波成分で形成されるとき、それぞれの実効値|E1|、|E2|、|E3|、…から全高調波ひずみ率を算出できる。(小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」より)