表示カウント数
(display count number)
ハンドヘルド
型のデジタルマルチメータ(DMM)の最大表示数のこと。メーカによっては「カウント数」、「カウント」。測定精度を示す指標。
主要計測器メーカ11社を調べると1999~50万カウントと、製品によって幅がある(以下の記事を参照)。50万カウントは高級器で通常は4000~6000カウントが一番多い。カウントと表示の例を述べる。3000カウントの製品で約4Vを測定すると、たとえば表示は「4.12V」。「4.120V」と表示されないのは3000カウント(3.000Vまでの表示)のため表示桁数が減っている。4000カウントでも表示は「4.12V」で、5000カウントになると(5.000Vまで表示できるので)表示は4桁の「4.123V」になる。
安価な可搬型DMMなら3桁表示で十分な時も多く、より精度を求めるならベンチトップという選択肢がある。つまり用途(必要な仕様)によって、性能と価格から適切な製品を選択することである。ベンチトップ型DMMは「表示桁数」という仕様で記載されるが、ハンドヘルド型は「表示カウント数」という別の表現で明記される。ベンチトップ型は「3.5桁(または3 1/2桁)」というと「1999」まで表示できる製品がほとんどだが、ハンドヘルド型は製品によって性能の幅が広く桁数では表現できないため、具体的な最大表示数を「カウント」という表現で仕様にしている。
「カウント」というとサンプリングスピードと間違いやすいので注意が必要。一般的なハンドヘルド型DMMのサンプリング(表示更新レート)は2~5回/秒程度(200~500ms)で、約0.5秒ごとに測定(表示)している(機種によっては0.5秒より遅い場合もある)。
参考記事:デジタルマルチメータの基礎と概要 Part2 (第2回)3ページ
・・各社のデジタルマルチメータの表示桁数や表示カウント数が掲載されている。