計測関連用語集

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詳細説明

接地抵抗

読み方:

せっちていこう

カテゴリー:

#回路素子測定器

(earth resistance)
電気機器の本体と地面の間の抵抗値(電位差)。接地とは本体の電位を地面(アース)と等しくすることで、目的は感電防止。本体と地面の電位が同じなら、漏電している箇所を人間が触れても(電位差がないため)人間には電流が流れない。 接地抵抗が大きいと(接地しても電位差があるので)感電防止にならない。
電気設備技術基準では、接地工事の種類別に接地抵抗値の規定があり、この値を測定し、維持しないといけない。たとえば電気工事の種類「A種」は高圧や特高(※)の電気機器が対象で、接地抵抗は10Ω以下である。設置工事の種類(A種~D種)の概要を以下に示す。

接地工事の種類:接地抵抗値 / 接地線の太さ / 電圧の種別による機器
A種(第1種):10Ω以下 / 直径2.6mm以上 / 高圧用又は特別高圧用の機械器具の鉄台及び金属製外箱。
B種(第2種):計算値(150/接地電流)Ω以下 / 直径4mm以上 / 高圧又は特別高圧の電路と低圧電路とを結合する変圧器の低圧側の中性点。
C種(特別第3種):10Ω以下 / 直径1.6mm以上 / 低圧用機械器具の鉄台及び金属製外箱。
D種(第3種):100Ω以下 / 直径1.6mm以上 / 低圧用機械器具の鉄台及び金属製外箱。

接地抵抗は電気設備の保守点検で測定される項目で、その測定器が接地抵抗計(アーステスタという名称のモデルもある)。ハンドヘルドのモデルが多い、三和電気計器共立電気計器マルチ計測器などがラインアップしている。共立電気計器には簡易接地抵抗計というユニークな製品がある。接地抵抗は絶縁抵抗と同様に電気機器の保守で測定される。
現場測定器の代表はクランプ絶縁抵抗計、接地抵抗計で、共立電気計器はこの3種類に特化した老舗だが、最近は電力測定のアナライザ(PQAI0r)もつくっている。同じく現場測定器を多くラインナップする日置電機は、DMMからつくり始め、クランプ電流計、絶縁抵抗計、接地抵抗計にラインアップを広げた(共立電気計器とは逆)。クランプというと日置電機が有名だが、日本初のクランプメータをつくったのは共立電気計器である。

(※)電力会社から供給される電力は、電圧によって低圧、高圧、特別高圧(特高)の3区分がある。低圧は「50kW未満(家庭や商店)」、高圧は「50~2000kWの施設」、特別高圧は「受電電圧が2万V以上、契約電力が2000kW以上の大規模施設」が該当する。低圧は100V、高圧は主に200V、特高は特別な受電設備によって、送電線の6600Vなどの電圧を100/200Vに降圧する必要がある。

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