計測関連用語集

TechEyesOnlineの用語集です。
計測・測定に関連する用語全般が収録されており、初めて計測器を扱う方でも分かりやすく解説しています。
フリーワード検索をはじめ、カテゴリー、索引から簡単にお調べいただけます。

フリーワード検索

詳細説明

トリガ

読み方:

とりが

カテゴリー:

#オシロスコープ

(trigger)
計測器はトリガ機能をもっているものが多いが、特にオシロスコープ(オシロ)には多彩なトリガが備わっている。オシロでは「波形観測の基準点」をトリガ点(トリガポイント)といい、波形表示をどのようなタイミングでするかを設定する機能がトリガである。
ミドルクラス(周波数帯域 MHz帯)のモデルには10種類以上のトリガタイプ(具体的に条件設定してトリガをかける、トリガの種類)が標準装備されている。使用者は用途によってトリガを選択し、意図する波形を表示させ、目的(信号の検証や不具合原因の究明など)を達成するのが、オシロの主要な用途である。つまり、トリガはオシロを使うための基本になっている。使用頻度が高いのは一番シンプルなエッジトリガである。

現在のオシロは複数の種類のトリガを組み合わせたり、ロジックを比較してトリガできたりする機能が備わっていて、信号の特長を抽出してトリガをかけるなど、高度(複雑)な機能がある。特に高速オシロスコープには1000種類以上のトリガの組み合わせがあり、高速デジタル回路の解析に使われている。
2000年代後半からMSOが普及し、信号データの論理条件(ANDやORなど)でかけるトリガが充実し、組込みシステムのエンジニアに用途が広がった。また2000年頃から登場した多くのシリアル通信の規格に対応したトリガ機能も増え、時間軸の実波形だけでなくデコード値を表示し、プロトコルアナライザのような機能を備えた。このようなロジックアナライザやバス解析の機能は、多くのソフトウェア技術者のツールにオシロをしている。

トリガの設定は一般に次の項目がある。トリガタイプ(trigger type)、トリガソース(source)、トリガレベル(level)、トリガスロープ(slope)、トリガカップリング(coupling、結合)、トリガモード(mode)。これらの設定例は以下の記事「時間軸とトリガの基本的な設定」が詳しい。

テクトロニクスの冊子「オシロスコープのすべて」(2017年発行)では「トリガ:オシロスコープの水平軸掃引の開始点を決める回路」と説明されている。これはアナログオシロスコープのトリガの説明で、現在主流のデジタルオシロスコープでは、「トリガ:メモリに書き込む動作を中止し、指定されたトリガ条件に従ってメモリのデータから画面に波形を表示させる機能」である。

使い方動画(会員専用)
[計測入門講座 Isee!]第11回 複雑な信号にトリガをかける

参考用語
参考記事
計測器情報
プレミアム会員様限定限定クーポンを手に入れよう !