計測関連用語集

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詳細説明

シンクロスコープ

読み方:

しんくろすこーぷ

カテゴリー:

#オシロスコープ

(syncroscope)
電気信号の波形を映し出し、時間(周波数)や電圧を観測する測定器であるオシロスコープ(オシロ)のこと。アナログオシロスコープとほぼ同義。略称:シンクロ。
岩崎通信機(略称:岩通)が「同期(sync、シンク)がとりやすいオシロスコープ」の意味で製品名にしたとされる。同社の測定器の歴史は1954年に発売した国産初のトリガ式オシロスコープSS-751から始まったことが、以下の参考記事、「ユニバーサルカウンタの基礎と概要 (第3回)」に語られている(SS-751の写真を掲載)。以前は同社の「トリガ機能付きオシロスコープ」の品名だったが、現在のオシロはトリガが標準になったので、この呼び方はほとんど使われない。1980年頃の同社オシロには「SS-5712 SYNCROSCOPE」のような表記がされていた(SS-xxxxは同社のアナログオシロの形名)が、1990年代には呼称は「アナログオシロスコープ」になり、シンクロという表記は無くなった。

現在ではオシロといえばほぼデジタルオシロだが、1980年頃はアナログオシロが主流で、オシロのことを「シンクロ」と呼称している電気技術者が多くいた。岩崎通信機がアナログオシロ時代の国産トップブランドだったことを伺わせる。月刊トランジスタ技術(略称:トラ技)は多くの計測器の記事や広告を掲載しているが、1964年の創刊号にはトランジスタを採用した、当時の「最新のシンクロスコープ」の解説記事を岩崎通信機が書いている。
オシロがシンクロと呼ばれたのは、三菱電機のPLCの名称である「シーケンサ」がPLCの代名詞のように呼称されていたり、Canalyzer(キャナライザ)やsniffer(スニファー)ということば(メーカが命名した通称)がCANバスアナライザLANプロトコルアナライザとして呼称されるのと似ている。

計測器情報:
岩崎通信機のアナログオシロスコープ製品例・・同社の形名/品名はSS-6000シリーズやSS-7000シリーズのアナログオシロスコープと、TS-8000シリーズ、TS-80000シリーズのアナログストレージオシロスコープがあったが、現在はアナログオシロはすべて生産終了している。ラインアップはDS-5000シリーズ、DS-8000シリーズ(2023年1月現在の同社HPより)。
「シンクロスコープ」は下の計測器情報を参照。

参考用語
参考記事
計測器情報
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