計測関連用語集

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詳細説明

エミュレータ

読み方:

えみゅれーた

カテゴリー:

#エミュレータ

(emulator)
2つの意味がある。
1.何かの代わりになって動作する機器(日本語では擬似と呼ばれる)を広義にエミュレータという(シミュレータという場合もある)。たとえば高砂製作所のバッテリーエミュレータは電池の充電・放電と同じ状態の動作を実現する機器で、色々なパターンの充放電をつくることができる、擬似電池である(電池を充放電する機器を開発・試験するのに使われる)。1980年代にNTTがISDNサービスを開始すると、多く使われた通信計測器である擬似交換機は交換機の代わりをするエミュレータである。
2.インサーキットエミュレータ(In Circuit Emulator)の代表的メーカであったソフィアシステムズ(現Sohwa&Sophia Technologies)の用語解説では「エミュレータ:マイクロプロセッサ(MPU/CPU)の動作を代用してデバッグすること。 エミュレーションを行なうソフトウェア/ハードウェアを指す。」とある。エミュレータは「ICE(アイス)」と略記(呼ばれる)ことが多い。当サイトではカテゴリー(計測器などの機種群)として、計測器とICEに分類していて、ICEをさらにエミュレータとROMライタに分類し、エミュレータをさらにフルエミュレータオンチップエミュレータ(ROMエミュレータJTAGエミュレータなど)に分類している。
ロジックアナライザ(ロジアナ)やROMライタはその登場の初期からICEと併用されたが、ICEの主力がフルエミュレータからオンチップエミュレータに移行して市場規模が激減する過程で、ロジアナもその機能をミックスドシグナルオシロスコープに譲り、ほぼ生産中止状態になった。当サイトではロジアナは計測器に、ROMライタはICEに区分している。ICEの主流は(ROMライタではなく)フルエミュレータやオンチップエミュレータなどの「エミュレータ」である。つまり、ICEとエミュレータはほとんど同義である。
広義には擬似する機器全般を指すが、計測器でエミュレータというと1970年代から2010年頃までICEのことで、計測器のカテゴリーとして大きな市場規模だったので、本稿では計測器ではなくICEの分類にしている。

参考用語
計測器情報
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