計測関連用語集

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詳細説明

インテル

読み方:

いんてる

カテゴリー:

#エミュレータ

(Intel)
半導体の世界的なNo.1ベンダーで、PCのCPUに多く採用されている。世界初のマイクロプロセッサ(マイコン)を開発したインテルは、1980年頃は8ビットマイコン8080などでモトローラ68系ザイログのZ80などと競っていた。計測器の用語としては、ICE(エミュレータ、マイコン開発支援装置)は上記の3社のチップに対応したモデル(エミュレータ・ポッド)がたくさんあった。
日本のビジコン社(電卓メーカ)の依頼により、インテルは世界初のマイコン4004(4ビット)を開発・生産し、1971年11月に出荷した。1974年には8ビットの8080を発売(モトローラの8ビット、6800も同年に発売)。その後、頭が80で始まるCPU(16ビット:80268、32ビット:80386など)が続いた。対するモトローラも頭が68で始まるCPUで対抗し、インテルの80系とモトローラの68系は比較の対象だった。1980年代には日本の半導体デバイス各社(NEC、日立製作所、三菱電機、富士通など)も80系、68系とコンパチなサードパーティーデバイスや独自CPUを開発・発売していた。
たとえばNECはVシリーズ(V30/V40/V50/V60など)のマイコンを開発し、NECグループの計測器メーカである安藤電気アンリツはVシリーズに対応したICEを製品化していた(通信計測器の雄アンリツも、当時はICEをつくっていた)。新しいマイコンを発売時には、それに対応したICEが必須なので、岩崎通信機横河電機などの大手計測器メーカはICEをラインアップしていた。ロジックアナライザのトップベンダーhp(ヒューレット・パッカード、現キーサイト・テクノロジー)も64700シリーズというユニークなエミュレータを1980年代~1990年代に発売していた。1980年頃は計測器にもマイコンが導入され始めた時期で(たとえば安藤電気は、1980年頃にマイコンを搭載した初めての機種、AG-4301 LCRメータを発売)、マイコン搭載による計測器のデジタル化と並行してICE製品が開発された。
インテルの80486の後はPentiumで、PCへの採用で普及していく。ICEが対応したのもこれらのチップ位までだが、80386や80486のICEの開発は簡単ではなく、各社は苦労した。CPUの高速化などで、ターゲット(ICEのデバッグ対象機器)とつないで安定動作が難しくなった。JTAGなどの普及もあり、2000年以降はICE需要が減ったことは周知である。
当時のCPUメーカだったフェアチャイルドは現存せず、モトローラも半導体からは撤退し、現在もデバイスメーカとして名前を聞くのはインテルだけである(ザイログは2021年現在、Z80をまだ生産しているらしい)。

計測器情報:ICEの製品例

参考用語
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