アイソレーション
(isolation)
日本語では「絶縁」。電気回路や電気機器では、2つの部位の間を絶縁(アイソレーション)して、片方の影響が他方に及ばないようにすることが多くある。ノイズの影響を除去したり、落雷による損傷を最小限に抑えるなど、多くの利点があり、アイソレーショントランス(絶縁トランス)やアイソレーションアンプ(絶縁アンプ)など、アイソレーションする機器がある。フォトカプラやリレーなども入力側と出力側のアイソレーションに使われる。アイソレーションする機器はアイソレータであるが、通常アイソレータというとRFの機器を指していることが多い。
計測器にはアイソレーション(絶縁)は良く使われ、光アイソレーションプローブや光絶縁プローブというような品名の製品がある。
isolationを「分離」や「隔離」と(広義に)捉えると、「電気工事で、作業を行う機器を系統から切り離して、作業者を感電から守る」ことを指している場合もある。
小野測器の「FFT解析に関する基礎用語集」には以下の解説がある。
電気信号を絶縁することをアイソレーションといい、信号源のコモンがグランドの電位と異なる場合の測定に必要。信号コモンとグランド電位の差(同相電圧)が小さい場合は差動入力でも測定可能だが、電位差が100 V以上ある時には過大入力になるので測定できない。この場合アイソレーションアンプなどを用いるが、FFTアナライザはアンプ、アンチエリアシングフィルタ、ADコンバータまでのアナログ入力部を各チャンネル毎にフォトカップラでシャーシグランド(フレームグランド、FG)からアイソレートさせて対応させている。このためデジタル回路とアナログ回路が絶縁されているので、グランドループの除去または信号源のコモンとの接続を排除したい場合にも有利である。