ひずみ測定器
応力により物体に生ずる変形(ひずみ)を測定する機器。動ひずみ測定器と静ひずみ測定器がある。
ひずみ測定器メーカである株式会社東京測器研究所は以下のように解説している。ひずみゲージの抵抗変化は極めて小さいため、それを測定するために電気的な手段が必要となる。ひずみ測定器はその目的のために用意されたもので、ひずみゲージの抵抗変化を電圧の変化に置き換え、それを増幅してデジタルまたはアナログデータとして取り出すことができる。また荷重計、変位計など、内部にひずみゲージを用いた変換器も同様にひずみ測定器に接続して測定を行う。ひずみ測定器の多くの機種は、電圧測定や、熱電対および白金測温抵抗体による温度測定も行える。時間の経過に対して変化が少ないひずみを「静ひずみ」、速いひずみを「動ひずみ」と呼ぶ。ひずみ測定器には、静ひずみ測定を目的とした静ひずみ測定器と、動ひずみ測定を目的とした動ひずみ測定器がある。当社データロガーは、静ひずみ測定器の代表的なもの。ただし、近年では静ひずみ測定器でも比較的速い現象をとらえるデータロガーも登場している。動ひずみ測定器としては、標準的なアナログタイプのほか、デジタル式の測定器もある。また、ヒストグラムレコーダのように、動的現象のヒストグラムすなわち頻度分布を測定する測定器もある(同社の「測定器の概要と主な用語」より)。
当サイトでは「ひずみ測定器」を電気計測器の中の物理量測定器(温度、振動、騒音、ひずみなどの物理量の測定器)に分類しているが、他の資料(計測器の機種一覧を掲載したガイドブックなど)では「ネットワークアナライザ・回路素子測定器・材料測定器・測定用補助機器」の項目に「ひずみ測定器」が掲載されていたり、「応力・ひずみ」測定の項目が無く、共和電業や東京測器製品は掲載されていない、という例もある。ひずみ計測に使用される、NDIコネクタは(電気計測器ではなく)超音波探傷機などの非破壊検査協会が規格を策定している。つまり、ひずみ測定器は電気計測器だけの範疇には収まっていない製品群と言える。共和電業が定期開催しているひずみゲージ基礎講習会は非破壊検査協会の資格試験の内容に準拠している。