mova
1991年にNTTドコモが開始したPDCサービスと、それに対応する端末(携帯電話機)の名称。発売時の機種は4モデルあり、おのおの特徴的な形状をしていた。その後のガラケーの主流になる折り畳み式は日本電気が製造した。ほかに富士通と三菱電機、松下通信工業(後のパナソニック モバイルコミュニケーションズ)がつくった。
当時はアナログの無線方式の2Gの時代で、世界中の無線通信の方式が統一されていなかった。movaは現在のスマホにつながる小型の携帯電話機の走りである。3G時代の2001年にNTTドコモはFOMA(フォーマ)を発売するなど、同社(キャリア)のサービス(携帯電話などの機器を含む)の名称は英字4文字が続いた。
1993年3月に第2世代デジタル方式サービスが開始され、対応する携帯電話を「デジタル・ムーバ」と呼んだ。アナログ方式サービスは1999年3月まで続き(つまり従来のmovaは1999年3月まで継続し)、2001年10月に第3世代デジタル方式の新サービス、FOMAに対応する携帯電話が発売されている。
NTTドコモのサイトで、「歴史展示スクエア」の「ムーバ(アナログ)」と題したページには、「mova」の名称は英語の“movable(動かせる、移動する)“の 最初の4文字m・o・v・aから採ったもので、超小型携帯電話の大きな特長である携帯しやすい、すなわち“移動しやすい“を表現したものです、とある。また、4機種 「ムーバN、ムーバD、ムーバP、ムーバF」と表記された携帯電話の画像が掲載されている。Nは日本電気(NEC)、Dは三菱電機(三菱のロゴ、ダイヤから)、Pは松下電器(パナソニック)、Fは富士通を示している。携帯電話の機種名はこのようにメーカの略称を英文字で示すことが多い。また、このページの表記で分かるように、movaとムーバの両方の表記が混在している(使い分けの基準は不明)。


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