Variac
コンセントからの交流電圧を入力として、0Vから入力電圧程度までの出力を手動で変えられる可変変圧器(可変トランス)。構造は「摺動型単巻トランス」で、コンセントの電圧の可変(使用したい電気機器を駆動できるAC電圧をつくる)や照明の調光(電圧を変えることで明るさを連続的に変化させる)などに使われる。電気機器(計測器)としては交流電源に分類される(TechEyesOnlineの記事「試験用交流電源の基礎と概要 (第1回)」図15、が詳しい)。
米国のGeneral Radio社がVariacをつくった1934年頃は、まだ半導体はなく(トランジスタの発明は1947年)、真空管アンプの電圧調整などに使われた。現在は音楽業界でVariacの応用製品がギターエフェクタ(ファズ)の音色を変えるのに使われている。米国の人気ロックバンドのエディ・ヴァン・ヘイレンはアンプの電圧を下げて歪んだ音(ブラウンサウンド、茶色い音)を出した。エフェクタメーカのMXRがつくったMXR Variac Fuzzは駆動電圧を5V〜15Vで調整できる「VARIAC」ノブを搭載したべダルで、意図的に電圧を下げることで、枯れた音からモダンな音まで幅広い歪みが再現でき、エレキギター演奏者に愛用されている。
一般的なVariacは絶縁(アイソレーション)トランスではない(入力と出力が絶縁されていない)ため感電に注意が必要。名前の由来はvariable AC(交流を可変できる)と推測されるが定かではない。日本では同等品をスライダックの呼称で呼んでいる。ただし山菱電機は「ボルトスライダー」など、正確にはメーカによって名称(呼称や品名)が異なる。

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