THB
(Temperature Humidity Bias)
日本語では「高温高湿バイアス試験」。英語のhigh temperature & humidity bias testを略してTHBと称している。半導体デバイスや電子部品の耐久性を評価する試験。高温・高湿に加えて、電源電圧を印加してデバイスを駆動させると、金属部分の腐食が加速され、絶縁性能が低下していく。半導体の絶縁試験の1種といえる。
別名、高電圧マイグレーション試験、マイグレーション試験、イオンマイグレーション試験とも呼ばれる。イオンマイグレーションとは、金属や半導体などの固体材料中に含まれるイオンが電極間を移動することで、プリント配線板などでこの現象が起こると、塗布している絶縁材が劣化したことを意味し、短絡が起こる。つまり絶縁性能の劣化をイオンマイグレーション現象で確認するので、この名称がある。
THBは高温高湿試験の1種だが、温湿度サイクル試験や高加速寿命試験(HAST)と共に耐湿性試験(湿度を制御する環境試験)にも分類される。
電圧印加に重点を置いた試験にV-t試験があり、パワー半導体の試験手法として、パワーサイクル試験と共に普及している。

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