PHY
通信機能を階層別に規定したOSI参照モデルの第1層(レイヤ1)を物理層(physical Layer)と呼び、PHYと略記する。物理層を指すだけでなく、物理層の機能や、物理層の機能を持つデバイスを意味するなど、幅広く使われる。
通信を行う際、まず機器同士が物理的につながっていることが大前提となる。レイヤ1の機能は、電線や光ファイバなどのケーブルから信号を受け取り、正しく装置に伝達することである。電気信号とデジタルデータ(0/1)を相互に変換する機能、伝送媒体に応じて電気信号や光信号に正確に変換する機能といえる。レイヤ1の通信が確定すると、次にレイヤ2、レイヤ3と、順番に上位層の通信を確立していく。各種通信規格の手順(プロトコル)はレイヤ2以上で規定される。レイヤ2やレイヤ3のテスタがプロトコルアナライザやオンラインモニタで、レイヤ1テスタ(物理層試験器)はケーブルテスタやOTDR、光ロステスタなどである。
MIPI Allianceが策定するMIPI(ミピー)規格はPHYシリーズと呼ばれ、A-PHY、D-PHY、M-PHYなどの名称の規格がある。このPHYは物理層(layer 1)を示すphysical layerが由来と思われる。