IEEE802.11
IEEEが策定した無線LAN関連の規格。IEEE802.11a / b / g / n / ac / ax / beなどがある(規格名はアルファベットの早い順に古い)。別名、Wi-Fiの規格である。
IEEE802.11aから始まり、1999年に策定された11bは2.4GHz帯で帯域幅22MHz、最高速度11Mbpsで、変調方式はDBPSKとDQPSK(※)だった。11nをWi-Fi 4と呼び、以降11acがWi-Fi 5、11axがWi-Fi 6で、2023年末に策定された11beがWi-Fi 7になる。11beはExtremely High Throughput(EHT)とも呼ばれ、2.4GHz、5GHz、6GHzの3帯域全てを利用できる。Wi-Fi 6は世界中で増加するデバイス数に対応したが、Wi-Fi 7は全デバイスに超高速通信をもたらすための規格で、帯域幅320MHz、変調方式4096QAMを採用し、Wi-Fi 6の4.8倍、Wi-Fi 5の13倍の速度が可能になった。Wi-Fi 6でstreamに採用したOFDMAも、8から16に倍増している。
アンリツのワイヤレスコネクティビティセット(WLAN用測定器) MT8862Aはワイヤレスジャパン2024(5月 東京ビッグサイトで開催)で、11be対応モデルを展示した。また同時期に開催されたローデ・シュワルツ Technology Symposium 2024(創立90周年記念企画)ではWi-Fi 7に対応したシグナリングテスタが展示された。
(※)PSK(Phase Shift Keying)はデジタル無線で使われる代表的な変調方式。日本語では「位相偏移変調」、「位相シフトキーイング」と呼ばれる。BPSK(Binary Phase-Shift Keying)は2位相偏移変調、DBPSK(Differential encoded BPSK)は差動同期BPSK。DQPSK(Differential Quadrature Phase-Shift Keying)は差動4位相偏移変調。DQPSKは、見た目はQPSKと同じで区別がつかない。



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