FETプローブ
(FET probe)
主にオシロスコープ(オシロ)と併用されるアクセサリ(※)。アクティブプローブ(能動プローブ)で、シングルエンドのものを指している。プローブヘッドにある入力段にFET(Field Effect Transistor、電界効果トランジスタ)が使われているためにこの呼称があるが、必ずしもFETが使われているわけではない。名称(品名)はオシロメーカによって様々で、統一されていないので、初心者にはわかりにくい。プローブの分類としては「シングルエンドプローブ」の名称が適切といえる。メーカによっては「シングルエンド・アクティブプローブ」という表記もある。FETプローブは「アクティブプローブでシングルエンドのもの」だが、明確な定義は難しい。
通常はオシロにはチャンネル数分のパッシブプローブ(受動プローブ)が標準添付されていることが多い(標準プローブと呼ばれる)。アクティブプローブは、標準プローブよりも入力容量が小さいため高い周波数を測定できる電圧プローブである。アクティブプローブにはFETプローブともう1つ、差動プローブがある。最近のシリアル通信の規格は、低電圧で広帯域(高速)になっているのでノイズ対策のために差動が多い。また、パワー半導体もフローティング測定が多いので差動プローブが使われる。そのためFETプローブよりも差動プローブのモデルが増えている。
標準プローブとアクティブプローブは測定対象(周波数やインピーダンスなどの測定条件)によって使い分けられる。アクティブプローブは使用できるオシロスコープに制限がある場合が多い。プローブの基礎知識は以下の参考記事が詳しい。
(※)FFTアナライザのユーザで、スペクトラムアナライザにスタック電子のFETプローブを使用する事例がある。