計測関連用語集

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詳細説明

EMIレシーバ

読み方:

いーえむあいれしーば

カテゴリー:

#障害・EMI試験器

(EMI receiver)
EMI測定(エミッション試験)で使われる、電波測定用のスペクトラムアナライザ(スペアナ)。EMIは電磁妨害。レシーバ受信機なので、直訳すると「電磁妨害の受信機」。「電磁妨害を起こす電波を受信できる測定器」なので、あえて日本語にすると「電磁妨害波測定器」。電磁妨害試験用の電波測定器(スペアナ)である。電子機器から放射・伝導される不要な電磁ノイズが、CISPRなどの国際規格で定められた限度値以下であることを測定・認証する規格試験器(特殊なスペアナ)。

スペアナの1種であるが、機種群(カテゴリー)はEMC測定器に分類されることも多い。EMI試験器にはアンテナやプローブなど多くの製品があるのでEMIレシーバを含めてEMI測定器と称されることもある。EMI測定は電子機器の誤動作の元となる性能試験なので障害試験器に分類するという見解もある。高性能なスペアナにEMIの規格試験の機能を付加したのがEMIレシーバのため、製品(プロダクト)はスペアナだが、スペアナとは別のカテゴリーで扱われるのが普通である。デジタル変調解析を主眼に性能・機能を付加したスペアナであるシグナルアナライザがスペアナの1種としてスペアナに分類されているのとは趣旨が異なる(計測器村の住人ではない一般の人には、どう趣旨が異なるのかはさっぱりわからないことである)。

計測器メーカはドイツのローデ・シュワルツが業界標準で、ラインアップが多い。キーサイト・テクノロジーもスペアナ(SA)のモデルの中にEMIレシーバがある。2社の品名はEMIテストレシーバ(またはEMIテスト・レシーバ)である(2026年4月現在)。SAのもう1社であるアンリツにはEMIレシーバなるモデルはない。同社では電界強度測定用のメジャリングレシーバ(ML500シリーズ)があったが、現在は高性能なハンドヘルドのSA(Field Masterなど)が現役モデルである。つまりアンリツで電波測定するレシーバはEMIレシーバではない。ローデ&シュワルツはEMCの代表的な測定器であるEMIレシーバ以外にも各種のEMC機器を揃えている。EMIレシーバを核に測定ソフトウェアなどのシステムソリューションのベンダがローデ&シュワルツのパートナ企業群を形成している。2020年のコロナ禍以前には同社は毎年、EMCユーザ会議を開催し、EMC関係者の年次大会であった。現在のR&S Technology SymposiumもEMC関係のメーカや技術者が多く参集している。

SAとEMIレシーバは測定できる基本性能にほとんど差異がないが、用途が異なる。SAは「ノイズの傾向の把握(診断やデバッグ)」に、EMIレシーバは「規格への適合確認(認証試験)」に使われる。適合確認には専用のソフトウェアなどを使うため、EMIレシーバはSAよりも高額である。EMIやEMSを検証する専門施設であるEMCテストサイト(EMC試験場)でEMIレシーバは多く使われている。無線通信機器などの電波を扱う電子機器メーカの内、大手企業はEMIレシーバを設備している場合がある。電波暗室にはSAかEMIレシーバが必須である。

参考記事
計測器情報
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