計測関連用語集

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詳細説明

DEWETRON

読み方:

でゅーとろん

カテゴリー:

#データ集録機器 #物理量測定器

オーストリアのデータロガーのメーカ、DEWETRON GmbH。DAQ(Data Acquisition、データアクイジション)システムとしては、ハードウェアのDEWE2、DEWE3、TRIONなどのデータロガーやパワーアナライザがある。バックエンドを担う解析ソフトウェアはOXYGENという。2020年にはPU[REC](Pure Recording)というアナライザを発売している。
同社HPには「DEWETRONは1989年にPCベースの測定機器のサプライヤとして設立された」とある。世界中の自動車業界で採用され、ひずみ計測(データ集録とデータ解析)で有名になった。レコーダのサンエイといわれた三栄測器が1990年頃に日本の販売店をしていた(当時はNEC三栄株式会社の特販部が売っていた)。2007年頃に販売契約が解消したようで、NEC三栄はその後にDEWETRONと競合するようなモデルを開発している。特販部は2007年に独立して「デュートロン・ジャパン株式会社」になった(つまりDEWETRONの日本法人である)。ただし2008年にはオーストリアの計測器メーカDEWEsoft(デューソフト)の販売店になり、デュージャパン株式会社に社名変更している。現在のDEWETRONの総代理店は日本電産リード株式会社がしている。
DEWETRONとDEWEsoftの関係を説明する。日本の鉄道業界に採用されているひずみデータロガーであるドイツimc社のCRONOS(クロノス、CRONOS PLCRONOS compact)はFAMOS(ファモス)という解析ソフトウェアが有名で、ハードウエア(データロガー)はCRONOSを使わないが、バックエンドのデータ解析にはFAMOSを使うケースがあるくらいである。つまりひずみや振動などの測定は、データ収集後の処理が重要である。DEWETRONの解析ソフトウェアはDEWEsoftといった。DEWETRONといえばDEWEsoftで後行程のデータ解析ができることが特長の1つだった。ところがDEWEsoftの開発部門は2000年頃に独立して別会社をつくった。DEWETRONはDEWEsoftの使用権を(猶予期間を経て)失った。そのため、冒頭で述べた新しいプラットフォームを開発して、モデルを一新した(DEWEsoftに代わるOXYGENをつくった)。つまり、それまでの自動車業界に納品されている実績あるDEWETRONではなく、新しい新生DEWETRONが、現在のDEWETRONである。
DEWEsoftで解析できることが自動車業界に採用されたDEWETRONであるならば、DEWEsoftが今のDEWETRONともいえるが、ひずみデータロガーの老舗DEWETRONは、分裂してDEWEsoftとの2社になった。

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