COMSOL Conference
解析ソフトウェア COMSOLのユーザイベント。毎年12月に開催されている。
物理現象のシミュレーション(数値解析)を行う汎用ソフトウェアにCOMSOL Multiphysics®がある。有限要素法(FEM : Finite Element Method)を使い、電磁気から構造力学、化学反応など幅広い複数の物理現象(マルチフィジックス)を1つのソフトウェアで行うことができる。工学・科学研究分野で広く利用され、現在は企業や大学に浸透している。計測エンジニアリングシステム(株)(KESCO)が国内総代理店をしていて、COMSOLの開発パートナーには株式会社コベルコ科研、株式会社先端力学シミュレーション研究所、長岡パワーエレクトロニクス株式会社、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社などがある。
20年前からKESCOがCOMSOLユーザのイベントとしてCOMSOL Conferenceを始めた。2025年は12月5日に開催された。秋葉原のUDXでCOMSOLユーザの講演があり、COMSOL関連メーカ(解析環境のプラットフォームや解析業務、HPCなど)8社が展示を行った。この2~3年は参加者が増えて100人を超えるようになった。会場が手狭だが、秋葉原にはもっと広い手ごろな会場がない。
横河計測にはCOMSOLソリューションはないが、昔から計測器を出展している。2000年頃に同社(当時は横河電機)はモジュール式計測器のWEシリーズを大学などに販売していた。計測器が収集したデータを解析するソフトウェアを開発・販売していたKESCOはハードウェアとしてWEシリーズを使用した。すでにWEシリーズは生産終了して後継器はないが、COMSOL Conferenceでは同社の計測器展示が華を添えている(オシロスコープ、スコープコーダ、光スペクトラムアナライザなどを出展)。
NI(ナショナルインスツルメンツ)の日本法人代表だった岡田求 氏は2001年にKESCOを設立した。NIはモジュール式計測器の世界トップメーカで、開発言語のLabVIEW(ラボビュー)は電気計測器の校正室で自動計測に最も良く使われている。当時のNIは直販志向で、販売店活用を主張した岡田氏と意見が合わなかったといわれる。KESCOは海外の計測器の輸入やソフトウェア開発などから始め、COMSOL代理店として毎年盛大なイベントを開催するようになった。創業の2001年からFEMLAB(現 COMSOL Multiphysics®)の取扱いを始めている。
日本ナショナルインスツルメンツ株式会社(NIの日本法人)は2010年代の終わり頃にはマーケティング部門がなくなり、組織として機能しないような状態だったが、2023年にエマソン傘下になり、2025年に数年ぶりの自社イベント(個展) NI Daysを開催した。通常の展示会ではNIは日本電計ブースに出展していることが多い。つまり、直販ではなく販売店ビジネスを世界的に行っている(2000年頃の方針とは正反対である)。
汎用計測器の商流はメーカの直販(ちょくはん)ではなく、間販(かんぱん、間接販売)が主である。地場商社を含む専門の計測商社が全国に多数ある(計販会)。
左上:2024年の機器展示 6社。右上:2025年の展示会場(講演の休憩時間)。
左下:2025年のパネル展示(高校生が参加)。右下:2025年の懇親会。




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