BERT
(Bit Error Rate Test)
BERの測定、誤り率試験のこと。BERはデジタル通信の品質評価で最も重要な項目である。デジタル通信の送信側、伝送路、受信側のシステム各所や、半導体デバイスの試験に使われる。BERTによるビット誤り率とオシロスコープによる波形評価(アイパターンの確認)は、デジタル通信の物理層(レイヤ1)試験の基本である。
日本語では「誤り率測定」、「ビット誤り率測定」、「エラーレート測定」などだが、BERT(バート)という表記が大変よく使われる。BERT(BER測定)に使われる代表的な測定器がBERTS(Bit Error Rate Test Set、バーツ)、誤り率測定器(ビットエラー測定器)である。ただし、最近はBERTSとはいわなくなった。2000年頃までのBER測定はPPG(Pulse Pattern Generator、パルス・パターン・ジェネレータ、高速でパルス列を発生する特殊な信号発生器)と誤り検出器(ED:Error Detector、エラーデテクタ)の2台構成だったのでBERTS(BERTのSet)だったが、現在は1筐体にPPGとEDが収まっている。そのため「BERTはBit Error Rate Testerの略で、BER測定器のこと」、という説明になった。BER測定を略したBER測も2000年以前には見かけたが、最近は聞かなくなった。計測器の呼称(略称)は日進月歩である。
BERTは通信計測器では大変よく使われることばで、たとえばキーサイト・テクノロジーの81250A ParBERT(パラバート)、N4962A シリアルBERT、アンリツのMP2101A BERTWave(バートウェーブ)、テクトロニクスのBSX320 BERTScope(バートスコープ)などがある。
BERTの世界的なトップベンダーは日本のアンリツである。高周波の老舗キーサイト・テクノロジーも最先端モデルを発売し続けていて、この2社が世界的なベンダとなっている。
計測器ではなく一般にBERTというと、Googleが開発した自然言語処理モデル、Bidirectional Encoder Representations from Transformers」の略。文脈を双方向から理解できる手法で、2019年にGoogle検索に導入された。AIが人間のようにことばを理解する能力の向上につながった、AI技術の1種といえる。

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