BCD
(Binary-Coded Decimal)
日本語では「二進化十進数」。10進数の1桁を、0から9までを表す2進数の4桁で、10進数の1桁を表現したもの。2進数は4桁で0~16までを表すが、0000~1001まで(10進数だと0~9)の10個の表記を使い、1010(10)~1111(16)は使わない。この表記(方法)を使い、4文字区切りで送信することをBCDコードという。
1980年頃に開発された計測器のデジタル出力にBDC出力が良く使われた。測定値のアナログ出力は4-20mAがあるが、デジタル出力はBCDユニット(BCDカード)をオプションで用意するモデルもあった。当時は今のような安価なデジタル通信規格がなかったので、BDCコードでデジタルデータを出力する方法が用いられた。GP-IBを使えばデジタル出力できるが、コンピュータを用意してプログラムを作成するなどシステム構築が必要なため、BCDコードなら簡便に行えた。
BCDコードは4文字で10進数の1桁に対応するので、コンピュータのヘキサ(16進数)を簡便に10進数に置き換えるのに便利だった。現在は様々なデジタル出力の規格が選択できるため、計測器の出力インタフェースとしてのBCDはほとんど採用されなくなった。計測器の出力には少なくなったが、マイコンのレジスタには現在でもBCDレジスタがある。